犬のように働く?“work like a dog”

英語にも慣用句がありますが、動物が含まれるイディオムが頻繁に使われます。「ん?」と思うものから「へー!」と納得できるものまで、意味がわかると楽しさもひとしお。そんなイディオムを紹介していきますのでお楽しみに!

知らなきゃわからない動物の入ったイディオムの第3回は “work like a dog” です。直訳すると「犬のように働く!」になりますが、あまりピンときませんね。

このイディオムの意味は「一生懸命働く」「休む間もなく働く」「がむしゃらに働く」です。どうして犬のようには働くのがこの意味になるのでしょう? 今回はイディオムの起源、由来をたどってみました。

ここで使われている犬は、牧羊犬のことです。牧場で放牧している家畜、主に羊の群れを守ったり誘導するために訓練された犬のことです。休む間もなく働いているその姿から「一生懸命働く」とか「せっせと働く」という意味になったのです。

日常会話では、“I’m exhausted. I’ve been working like a dog lately.”といったような使い方をします。意味は「最近は休みなく働きっぱなしでヘトヘトだ」となります。

じつは、“work like a dog”にはもうひとつ意味があります。退屈な重労働をしている人を表現する場合にも使い、この場合は「奴隷のように働く」という意味になります。文脈から読み取らなくてはいけないのです。例えば下記のように。

A:You look very tired! Are you alright?
B:I’ve been working very hard. The work is dirty and hard, and the pay is low. I’ve working like a dog…

A: すごく疲れてるみたいだけど大丈夫?
B: 仕事がすごく忙しいんだ。仕事はきつい、汚い、その上賃金も安い。奴隷のようにはたらいてるよ…

dogが含まれているイディオムにはネガティブな意味を持つものがたくさんあります。由来を知ると納得できますが、私も愛犬と暮らしているので、ちょっと悲しい気分になります。

次回もお楽しみに。Good-bye for now!