犬との暮らしで知っておきたいこと Vol.60

【犬飼いTIPS】犬は夢を見るの?

[2021/10/29 6:01 am | 編集部]

人間はよく夢を見ます。「夢占い」があるくらいなので、ほとんどの人が夢を見るでしょう。しかし、犬の場合はどうなのでしょうか? 安心して寝ている愛犬の姿は本当に愛らしく癒されます。ときどき寝言を発したり、体を動かしたりしている姿を見ると「夢を見ているのかな?」と飼い主は思うことでしょう。今回は犬の「夢」のお話です。

犬の睡眠について

犬は1日12~18時間くらいの睡眠時間を取るといわれています。人間と同じように、朝起きて夜寝るのですが、そのほかにも飼い主さんの留守中など大抵の時間は寝ています。人間の睡眠は「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」を約90分サイクルで繰り返すことが知られていて、体が寝ていても脳が活動している「レム睡眠」時に夢を見ることが多いとされています。じつは犬にも「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」があり、人間と同じように「レム睡眠」時に夢を見ている可能性が高いと考えられているのです。

犬が野生であったころには、敵から身を守るために浅い眠りである「レム睡眠」の状態が8割であったといわれています。現在でもその名残は残されていて、深い眠りの「ノンレム睡眠」の状態は少ないそうです。そのため犬は眠っているように見えても、ちょっとした物音で目を覚ましたり、名前を呼ばれるとすぐに反応したりします。

犬は夢を見るの?

子犬から成犬まで「ワンワン」「ウーッ」「アフッアフッ」など寝言を言いながら、手足や顔、耳、尾などを動かすことが多々あります。愛犬が寝ているときにそのような状態であれば、飼い主は「夢を見ているのかな?」と考えることでしょう。人間の場合は、睡眠中に記憶や感情を脳のなかで整理するといわれていますが、犬の場合も今日の出来事などを頭の中で整理し、夢となって表れていると考えられています。犬の睡眠や寝言についてはさまざまな調査が行われていますが、まだ真相は解明されていません。しかし、犬も夢を見ている可能性が高いのです。

愛犬が気持ちよさそうに寝ているときに体が動いたら、その状態からどんな夢を見ているのかを思い描いてみるのもよいかもしれません。例えば、食べたり飲んだりする夢の場合は、口をパクパクと動かしたり、舌をペロペロと動かしたりすることもあるでしょう。寂しい気持ちになる夢の場合は「キューン」と鳴いたり、遠吠えをするかもしれません。怒っているときには「ワンワン」「ウーッ」などと唸り声をあげることも。走ったり、散歩に行く夢の場合にはバタバタと手足を動かす犬もいることでしょう。

寝言は犬の習性によるものだという見方もあります。頻度も個体差があり、寝言の多い犬もいれば、たまにしかない犬もいます。

犬が寝言をいっている場合は起こしたほうがいいの?

「愛犬が寝言を毎日言うので心配で」「あまりに体をバタバタさせるのでどこか悪いのでは」という飼い主も少なくないようです。しかし、寝言や動きをやめさせるのは難しいことです。熟睡できていなければ可哀想だからと起こす飼い主もいるようですが、基本的には睡眠中の無意識下で行っている行動なので、そのままにしてあげるほうがよいようです。ときには自分の寝言に驚いて犬が飛び起きることがあります。ベッドから落ちたりするとパニック状態に陥ることもあるので注意が必要ですが、飼い主がそばにいればすぐに落ち着くはずです。

しかし、ひどいイビキをかいていたり、あまりにも激しい動きや手足の突っ張り、何度も同じ行動を繰り返すなどは、気管や脳の疾患が疑われます。そのような場合には、携帯電話などでその状況を録画しておき、早めに獣医師に相談しましょう。

まとめ

犬が夢を見るのかどうかは解明されていませんが、多くの飼い主は「夢を見ている」と感じていることでしょう。愛犬がみる夢が楽しい内容であるように、日々幸せな時間を過ごさせてあげたいものですね。

[編集部]