猫との暮らしで知っておきたいこと Vol.103

【猫飼いTIPS】愛猫とハロウィンに安全に楽しく過ごすために注意すべきお菓子とグッズ

[2022/10/24 6:01 am | 編集部]

昨今では、日本でもハロウィンを楽しむ風潮が広がっています。家庭では、クリスマスやお正月のように、季節行事として定着している面もあるようです。ハロウィンといえば「トリック・オア・トリート」。日本でもコスチュームを着てお菓子をもらう子どもたちを見かけることもあります。

この時期、もし愛猫に「トリック・オア・トリート」をされたら? 楽しく安全に過ごすために、注意すべき点を考えてみましょう。

ハロウィンのお菓子はすべて猫にダメ!?

私たちの大好きなお菓子は、どんなものであっても猫の胃にはよくありません。さらに、ハロウィンの季節によく食べられるお菓子には、危険なものがあります。

【チョコレート】
猫は甘いものよりも香ばしい(塩味の)ものを好む傾向がありますが、チョコレート菓子に手を出す猫もいるようです。猫がチョコレートを食べてしまうと、動悸や不整脈、血圧の変化に興奮、場合によっては震えや発作を起こすことがあります。

【レーズン】
ブドウがペットに有害な理由は解明されていませんが、ブドウ(レーズンも)を摂取すると、猫の腎臓に障害を起こすといわれています。ですので、彼らのアクセスできない場所に置いておくべきだということはわかっています。


猫はキャンディーコーンを食べてもいい?

キャンディーコーンはアメリカでは一般的なお菓子で、この時期になるとスーパーなどの店頭にはオレンジ・黄色・白3色の三角形をしたキャンディーコーンが並びます。日本でいえば「ミルキー」のような味のキャンディーといえば想像がつくでしょうか。日本でもハロウィンの時期に目にすることが増えました。

猫はキャンディーコーンを食べることができます。でも与えないほうがよいでしょう。一般的なキャンディーコーンには、天然の糖アルコールであるキシリトールが使われています。犬の場合にはキシリトールは低血糖や肝障害を引き起こすなど毒性が認められていますが、猫にはそれほど深刻な兆候は見られません。しかし、猫の場合には下痢を引き起こす可能性があるので、与えないという選択が賢明です。

また、一般的なキャンディーコーンの成分は、糖分や油分、着色料の混合物で、完全肉食動物である猫が本来食べるべきものとはかけ離れています。これらの成分は、摂取量によって嘔吐や下痢、喉の渇きを引き起こす可能性があります。猫の胃には消化不良というリスクを与えてしまうことになるので、愛猫には与えないほうがいいでしょう。

危険なのはお菓子だけではない

猫にとって危険なのはお菓子だけでなありません。お菓子の包装紙やスティック、ビニール袋です。お菓子の包み紙や袋と戯れる猫はかわいく一見無害に見えますが、これらを猫が食べてしまうと腸閉塞の危険があります。

ハロウィンには、キラキラ光るグッズがよく見られます。スティックをパキッと折るといろいろな色で光を発し、雰囲気を盛り上げてくれます。暗闇で光るグローライト(ケミカルライト)は子どもにとって大好きなグッズです。それは猫にとっても同様で恰好のおもちゃになります。猫は、お菓子の包のカシャカシャという音だけでなく、光るものも大好きです。

ただし、最近では、このスティック状のグッズを猫が噛んでしまったということをよく耳にします。グローライトは、シュウ酸ジフェニルと過酸化水素という2種類の化学物質が混ざり、化学反応を起こすことよって光を発します。スティックを噛んで内部の溶剤を舐めてしまい、口から泡を吹いて避難行動を取る場合があるのです。

よだれをダラダラと垂らしたり、嘔吐の症状がでることもありますが、通常はすぐに元にもどります。この溶剤は中毒症状を起こさせるのではなく、単にまずいだけなのです。そうした場合は、ウェットフードなど水分の多いものを与えるとよいでしょう。ウェットフードの汁でも、猫の口のなかの状態を整えてくれます。

まとめ

ハロウィンのお菓子は、彼らが手の届かないところに保存します。もし、食べてしまった場合は、動物病院で診察を受けましょう。そして、包み紙やハロウィーングッズなど、奇心旺盛な愛猫にとって危険なものは、しっかり管理しましょう。 涼しくなってきたこの季節、愛猫との絆を深めるためには、一緒にいる時間や遊ぶ時間を優先させたほうがよいともいえます。

[編集部]