【猫飼いTIPS】「猫車(ねこぐるま)」の語源をご存じですか?
工事現場や農作業などで使われている手押しの一輪車が「猫車(ねこぐるま)」と呼ばれるのをご存じの人は多いと思いますが、なぜそのような呼ばれ方をするようになったのでしょうか。今回は「猫車」の由来や語源についてのお話です。
そもそも猫車ってなに?
猫車は建築・土木作業、農作業、造園作業などで活躍する手押しの一輪車のことです。略して「ねこ」とも呼ばれています。昔は木製のものが多かったようですが、現在は手押し部分や物を積む部分は鉄製で、車輪はクルマやバイクと同じようなタイヤが使用されているものが多いようです。カラーも赤・青・緑・黄色など鮮やかなものもあります。引っ張るリヤカーとは使用する向きが逆であり、構造も異なります。最近では2輪でも「猫車」と呼ぶものもあります。
猫車を使って作業をしている人を見ると使うのは簡単そうに見えますが、実際は平衡を保つのが難しく、初心者は使いこなすのに多少の時間が必要です。初めは左右にふらつき、積んでいたものを落としてしまうことも多々あるようです。
発祥は古代中国の木製の手押し車の「木牛」だといわれています。「鶏車」と呼ばれるものが、「猫車」に近いのではと考えられています。しかし、その簡単な構造から中国から世界に広まったのかどうかは不明で、自然発祥した可能性もあるそうです。また、日本ではいつから使い始められたのかは不明です。
猫車の由来・語源は?
なぜ、猫車と呼ばれるようになったのかは、以下のようにいくつかの説があります。
▪猫の首のように、どの方向にも曲げて動かすことができるから
▪逆さにすると底が丸いので、猫の背中に似ているから
▪狭い足場を通ることができるクルマだから
※建築用語では猫が通るような狭い足場の意で「猫足場」と呼ぶ
▪運ぶときにゴロゴロと鳴る音が猫のようだから
▪漆喰を練った「練り子」を運ぶために使われたので、それが「ねこ」になった
▪昔は海岸や河口で採れた砂鉄や鉱山で採れた鉄鉱石を「ネコ」と呼び、それを運ぶクルマだから
▪昔の子どもたちは猫の後ろ足を持ち前足だけで歩かせる遊びをしていて、それと似ているから
▪牛車や馬車に比べて小さいので、「猫が引くようなクルマ」という意味から
このように、たくさんの説がありますが、実際にはどれが正しいのかはわかっていません。
猫車も時代と共に進化している
今年3月には、猫車を電動化するキット「E-Cat Kit(イーキャットキット)」という製品が発売されました。手持ちの猫車にキットを取り付けることで簡単に電動化できるというものです。傾斜地や凹凸道もすいすい進めるそうで、作業労力50%ダウン、運搬時間66%ダウンが見込めるそうです。
しかし、進化しても「猫車」の名前はそのままです。由来や語源は定かではありませんが、「猫」が一役買っていることには違いはなさそうです。
まとめ
最近はガーデニングをされる人も増えているので、一般家庭に「猫車」が置いてある光景を目にします。使うときには由来や語源を思い出して、検証してみるのもおもしろいかもしれませんね。
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