“家族”みんなで見守る猫の出産

先日、わが家のメインクーンの女の子が、深夜から早朝にかけて7匹の子猫を出産しました。猫は交配してから約65日で子猫を出産します。しかし、個体差により前後1週間程度の幅があるので、母猫の様子を注意深く見守る必要があるのです。

出産が近くなると、産箱があるケージの扉を開けるとすぐに入ったり、ご飯を食べなくなったりします。しかし、彼女は前日の夜もいつもどおりパクパク食べていました。なので、「今日じゃないなぁ」と思いながら私はお風呂に入り、寝る準備を始めたのです。

深夜0時をすぎたので、念のため様子を見に行きました。すると部屋の絨毯の上に彼女がいて、その周りを囲むようにして他の3匹が横になっています。しかも全員が彼女に注目しています。私はその光景を不思議に思い、覗き込みました。すると彼女のお腹の辺りに動くものが……。「わぁ、出産してる~!」。

すでに羊膜も胎盤もないキレイな状態の子猫が1匹。私は慌てて出産の立ち合いに必要なものを取りに行き、産箱のあるケージに彼女と子猫を移動させました。ケージは大きなテーブルを改造したもので、私もすっぽり入れるサイズです。その後は出産をサポートしながら、明け方までに7匹の子猫を無事に出産しました。

ほっと一息ついたところで頭に浮かんだのは、先ほどの光景です。1匹目を出産した母猫を取り囲むようにして出産を見守っていたお三方。ちょっかいを出すこともなく、ただただ見守っていました。人間の出産シーンによくある「ひっ、ひっ、ふ~」的な感じなのでしょうか。もしかしたら、一緒に暮らす猫たちは「家族」を感じているのかもしれませんね。