かわいいだけじゃない。勇敢さと俊敏さを兼ね備えるダックスフンド

ペトハピ編集部が実際に取材し、自信をもって紹介できる “真の優良ブリーダー” です。
掲載基準はこちらからご覧いただけます。

犬種:ダックスフンド
犬舎名:Wisteria Liebe(ウィステリア リーベ)
ブリーダー/動物取扱責任者名:藤巻美好
登録情報:第1602116号(販売) 第130165号(保管)
繁殖歴:7年
住所:神奈川県小田原市
電話:080-3561-0344
メール:wisterialiebe@gmail.com
Webサイト:http://www.wisteria-lieve.com/

 

神奈川県・小田原市の住宅街にある「Wisteria Liebe(ウィステリア リーベ)」犬舎。ここは日本では数少ないドイツ系のスムースヘアード・ダックス専門犬舎です。東日本大震災のころには、ボランティアとして保護犬等の殺処分ゼロを目指して奮闘していたという藤巻ブリーダー。終わりが見えない活動にある思いが湧いてきます。

「根本的に素人だと犬の扱い方がわからない。犬種ごとのスタンダードもわからない。まして、どの繁殖業者やブリーダーが悪徳なのかも判断できない。ボランティアを続けるためには、感情論だけでなく、きちんと学ぶ必要がある」と。

そこで、保護犬でも多く見かけた犬種であるダックスフンドの有名犬舎の門を叩き、勉強をすることにしたのです。学ぶうちにスタンダードやブリードの奥深さを知ることになります。気が付けば3年という歳月が経過していました。「まだまだ学ぶことがある」と感じた藤巻ブリーダーは、独立して自らの犬舎をつくります。そして、本格的にブリーダーの道がスタートします。以来、本来の猟犬らしさを重視し、健全で、愛らしいダックスフンドの産出に力を注いでいます。

ダックスフンドの特徴と魅力

ダックスフンドは15世紀ごろ、ドイツやオーストリアの山岳地帯に存在していたと考えられています。基礎犬はサイズの大きいスムースタイプの犬で、その後、スパニエルやワイアーヘアのテリア種との交配によって、ロングヘアーやワイアーヘアーが生まれたと言われています。

ダックスフンドはその名が意味する「アナグマ犬」で、アナグマの巣穴に入って狩りをする猟犬です。胴が長く、足が短い独特な体型は、この使役目的により作出されたものです。アナグマは性格が獰猛で、長く鋭い爪を持っているため、それに勇敢に立ち向かうだけの度胸と俊敏さを持つ必要があります。そのため、現役の猟犬は「よく吠える」「気が強い」などを継承した繁殖をしています。

猟犬としてのダックスフンドは忠実に主人に従い、他人に対しては警戒心を持っています。アナグマの巣穴に入ったときにはすべて自分で判断することが求められるため、観察力や冷静に判断する力も備えています。自立心があるためか、頑固な一面も見られます。

「私が繁殖しているのは原産国であるドイツ系のミニチュア・スムース・ダックスなので、この猟犬としての元祖ダックスの特徴を大いに引き継いでいます。ロングやワイアーとは異なり、忠実さとたくましさが際立ちます。ドイツ系は足が長めで、胸囲が大きすぎない均整の取れた体型です。胴長短足とは少し異なります。短すぎてはアナグマの巣穴を掘り進み、俊敏に動くことはできませんからね」と藤巻ブリーダー。

サイズは、スタンダード(大)、ミニチュア(中)、カニンヘン(小)で、ダックスフンドのすべての毛種に共通で、サイズによる性格の違いはありません。小型化した理由はウサギなど小動物の猟にも使われるようになったためで、決して愛玩目的ではないのです。

「わが家では主にミニチュア(中)を繁殖していて、カラーも基本のレッドとブラック・タンです。ビロードのような輝く被毛は、スムースに勝るものはありません。皮膚の状態は内臓の健全さを表すものなので、食事にも気を使っています。また、ドイツ系のダックスフントは色素が非常に濃く、産まれた時から鼻やパッド(肉球)が真っ黒です。これも健全さの象徴です」と藤巻ブリーダーは話します。

確かにこの犬舎の犬は、かわいいというよりもカッコいいという表現が似合います。健全さを象徴する美しい毛並みが、引き締まった筋肉を引き立てています。愛らしい大きな目はときに鋭く輝き、猟犬であることを感じさせてくれます。一度スムースを飼うと、再びスムースを飼いたくなるといいます。根強い愛好家が多い、魅力溢れるダックスフンドです。

飼育環境

犬たちは主に藤巻ブリーダーの自宅横の犬舎で生活しています。犬舎内にはパピーペンと呼ばれるケージがいくつか設置されていますが、必要に応じて使用しています。犬舎の床はコンクリート仕様で、犬たちが滑らないように粗目になっています。汚れても水で洗い流せるので、つねに清潔に保つことができます。

室温は業務用エアコンで管理。空調も業務用の換気扇で管理しています。除菌・消臭には持続性のある安定化二酸化塩素の液剤を使用しています。清掃も含め、しっかりと管理されているので、嫌なニオイはありません。自宅と犬舎の間には広めのドッグランがあるため、犬たちは十分な運動と日光浴が楽しめます。

「以前は自宅で犬たちも生活していましたが、雨でも運動ができるようにと犬舎を建てました。自宅のすぐ横に犬舎があるので、何かあればすぐに対応することができます。鳴けばすぐにわかりますし、安心できる距離ですね」と藤巻ブリーダー。住宅街にありながら、犬たちにとって理想的な環境を整えている犬舎です。

ブリードの考え方

「健全であることはもちろん、元祖ダックスの本来の特徴を継承する繁殖を心がけています。猟犬の目を持ちながらも、愛玩犬になれる犬が理想です。海外ではスムースはとても多いのですが、日本ではまだまだ少ないのが現状です。このドイツ系の血統を守りながら、魅力溢れるスムースダックスフンドを産出し、広めていきたいです」と藤巻ブリーダー。

現在はアウトブリード(異系交配)が中心ですが、今後は個体の安全性を考慮しながら、ラインブリード(系統交配)を構築していく予定です。ドイツでは個体識別のため片耳の内側にタトゥー(西洋風の刺青)がなされています。マイクロチップよりも堅実であり、この犬舎の犬たちもその方法で識別されています。「元祖ダックス」を堅持するために、日々邁進しています。

遺伝的疾患についての対応

目の網膜に異常をきたすPRA(進行性網膜萎縮症)については、全頭のDNA検査を行っています。また、CL(セロイドリポフスチン症)のDNA検査も行っています。安全な犬だけを繁殖のラインに入れています。また、ダックスフンドに多いと言われる椎間板ヘルニアは、この犬舎では発症事例がないそうです。

「健康な犬を迎えて、しっかりと運動をさせることで防げると考えています。また先に述べたように、ドイツ系ダックスフントは足が長いので、その骨格構成が功を奏していると考えています」と藤巻ブリーダー。飼い主にとって安心できる対応をしている犬舎です。

引き渡しまでの生活環境

出産が近くなると、母犬は藤巻ブリーダーの自宅に設置されたパピーペン(ケージ)に移動します。そこで、藤巻ブリーダーに見守られながら母犬は出産します。子犬の離乳は歯が生え始めてから。子犬たちはよく食べて、よく遊び、よく寝て、すくすくと成長していきます。生後60日で1回目のワクチン接種。生後90日で2回目のワクチン接種をします。

母犬のもとでしっかりと社会性を身につけるようにと、引き渡しの時期は生後3カ月以降にしています。兄弟姉妹とも遊びながら、さまざまなことを学んでいきます。こうして子犬たちは新しい家族のもとへ巣立っていきます。

しつけ・お手入れ・アフターフォロー

「スムースは飼い主がしっかりとリーダーシップを取ることが大切です。飼い主に忠実なので、唯一無二の存在になってくれます。短毛で抜け毛が少なく、お手入れは楽です。シャンプーを自宅でする方が多いのですが、被毛が密集しているので自然乾燥はNG。タオルドライをして、コームで毛をめくりながら皮膚までしっかりと乾かすことが大切です。ブラッシングは週1回程度が目安。乾燥する時期には被毛の保湿もして、美しい毛並みを保ちます。また、垂れ耳なので耳掃除も定期的に行います」と藤巻ブリーダー。

犬舎ではしつけ教室やトリミングも行なっているので、店舗での対応も可能。頼りになるブリーダーです。

 

犬舎トピックス

常時子犬が産まれているわけではないので、興味のある人はお気軽にお問い合わせください。犬舎では店舗としてトリミング、しつけ教室、ホテルを行っています。犬舎出身犬の利用が多いそうですが、状況に応じてその他の人も受けています。無添加のフードにも詳しく、相談も可能です。

 

3年ぶりに子犬が誕生!(2018年12月17日追記)

ペトハピ読者だけにとっておき情報をお届けします。Wisteria Liebeでは3年ぶりに子犬が誕生しました。まだWebサイトにも掲載されていない情報です。ダックスフンドとの暮らしを真剣に考えている人は、まずはこちらにお問い合わせください

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