“ステイホーム”でのペットとの関わり方~過度な接触はストレスになる危険も~

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染者数は世界で400万人を超えました。日本では緊急事態宣言が延長され、外出自粛や3密を避ける取り組みが行われていますが、すでに感染者数は1.5万人を超えてしまいました。

政府の要請で、ほとんどの人が「ステイホーム」を甘受していることと思います。そうなると、必然的にペットと過ごす時間も増えることになります。愛犬・愛猫との時間を楽しく過ごされている方も多く、愛犬・愛猫もさぞ喜んでいるのではないでしょうか。

しかし、このような状況下では、接し方に注意も必要なのです。結論からいうと、ペットたちにも休息が必要だということです。普段から常に一緒にいる方は別として、会社員の方は朝出かけて夜に帰宅するまでの半日ほどは、家を留守にすると思います。

その間、ペットたちは何をしているのでしょうか。食事をしたり、遊んだり、探検したり……。でも多くの時間を睡眠にあてているのです。成犬は1日に12~14時間、成猫は14~16時間寝ているといわれています。子犬や子猫は18時間と1日の大半を寝て過ごすほどです。

外出自粛で、普段家にいない時間に飼い主が家にいる。それは、ペットたちにとって、とても嬉しいことです。いつも以上にテンションが高くなって、つねに遊ぼうと誘ってきます。その愛らしい行動に、飼い主も嬉しくて、ついつい一緒に遊んでしまうのではないでしょうか。

しかし、これが繰り返されると、愛犬や愛猫が睡眠不足になり体調を崩してしまうかもしれません。前述のとおり、ペットたちは一日の多くの時間を睡眠にあてて健康を維持しています。それを理解して、私たち飼い主が彼らが睡眠をとることを促進しなければなりません。

睡眠不足になると、見慣れない行動が出てくることがあります。彼らは自らとても疲れているときの振る舞いを知らないのです。そんな様子がみられたら要注意です。アメリカでは、コロナ禍におけるロックダウンにおけるペットとの過ごし方3カ条を提言しています。

・お昼寝の時間をつくってあげる

愛犬や愛猫たちは、私たちと同じように充電する時間が必要です。私たちは、彼らに休息の機会を与え、彼らが寝てばかりで相手にしてくれなくてもガマンしなくてはなりません。

・休息時間を奨励し、家族全員共有する

愛犬や愛猫が寝ている場合は、誰も邪魔をしてはいけません。彼らがひとりになるのが難しい場合は、静かな場所でおやつやおもちゃを与えることで対応できます。ほとんどの犬は、おやつを食べ終わった後もしばらく寝ています。

・充電して眠るための安全な空間を用意する

彼らは一日の疲れを癒やす静かな場所が必要です。小屋やベッド、タワーなどをリビングルームの隅や別の部屋につくってあげましょう。

現在、飼い主である私たち人間のストレスが問題になっています。愛犬・愛猫がいると、ストレスが溜まりにくいというメリットもありますが、愛犬・愛猫は私たちよりもずっとストレスに弱い生き物です。彼らの健康を守るのは私たち飼い主です。彼らのサインを見逃さず、休息をとれるように心がけ、ペットも含む家族みんなが健康でコロナ禍を乗り切るようにしましょう。