容姿はワイルドで迫力満点! 温和で従順なシベリア生まれのサイベリアン
ペトハピ編集部が実際に取材し、自信をもって紹介できる“健全なブリーダー”です。 掲載基準はこちらからご覧いただけます。
猫種:サイベリアン
猫舎名:CMATERRACE SIBERIANS(シーマテラス サイベリアン)
ブリーダー/動物取扱責任者名:眞崎真一
登録情報:札保動セ登録第1350号(販売)
繁殖歴:5年
住所:北海道札幌市
電話:050-5532-0920
メール:c-ma-terrace@aria.ocn.ne.jp
Webサイト:https://www.cma-terrace-siberians.com/
北海道札幌市の円山動物園にほど近い、閑静な住宅地の一角にある「CMATERRACE SIBERIANS(シーマテラス サイベリアン)」。ここは、大型の猫種であるサイベリアンを専門としているキャッテリーです。自宅兼猫舎という一般家庭のなかでの繁殖で、猫たちは穏やかにゆったりと暮らしています。もともとはほかの猫種を飼いたいと探していたのですが、ある日、インターネットで1頭のサイベリアンの子猫に出会います。「このサイベリアンを飼ってみたい」と一瞬で魅了されたのでした。
その後、ペットショップで出会ったサイベリアンを飼うことになり、TICA(The International Cat Association)のショーにも出陳する機会を得ました。何度か出陳するうちに「もっとサイベリアンを知りたい」「サイベリアンという猫種を極めてみたい」と思うようになり、そこからブリーダーとしての道がスタートしました。「自分の繁殖したサイベリアンがキャットショーで1位を取ることが私の目標です」と眞崎ブリーダー。サイベリアンを心から愛する熱意溢れるブリーダーです。
※TICA(The International Cat Association)とは純血種および家庭猫(ハウスホールドペットキャット)の世界最大の血統登録機関であり、かつキャットショー公認機関としても世界最大の団体のひとつです。
サイベリアンの特徴と魅力
サイベリアンはシベリアに生息するドメスティックキャット(土着猫)で、紀元1000年ごろには存在したと考えられています。名前のサイベリアンは「シベリアの」という意味を持ち、その祖先はロシアのウラル山脈を挟んで存在していたペルシャやアンゴラと同じといわれています。
厳しい大自然のなかで培った身体能力や知能は、人間の生活に生かされることとなり、ネズミ捕りや番犬代わりとして活躍しました。その後、時代の流れとともにその使役目的を終え、愛玩動物として変貌していきました。1871年にイギリスで行われたキャットショーに初めて出陳されると、その貫禄のある風貌から注目される猫種となりました。1996年TICAが正式に猫種として登録。以来、登録数上位に常に君臨する人気の猫種です。
極寒の厳しい自然環境のなかで生き抜いてきたサイベリアンは、大きく、骨量が多く、筋肉質な「ビア樽形」の体型をしています。頭部も大きく、広く丸い額は体とのよいバランスを保っています。目は大きく円形で、耳の付け根に向かってかすかに傾いています。耳は丸く、わずかに前傾しながら頭の側面に位置しています。体重は平均5~7kgですが、雄は10㎏を超える個体もいます。
動きは機敏で、強固な四肢ならではの並外れたジャンプ力を持っています。また、セミロングの被毛は寒さに耐えうる密度の高いトリプルコートを備え、オーバーコートは寒さや水分、乾燥から守るために多めの皮脂で覆われていて高い機能性を持ちます。性格は温和で従順、とても頭がよく、辛抱強い猫種です。
「わが家のサイベリアンはひと言でいえばストーカー気質です(笑)。性格重視で育てているので、誰にでも人懐っこく、抱っこや膝の上が大好きです。何ごとにも我慢強く、忍耐力があることを感じています。そのため、ストレスなどにも強く体調を崩すことも少ないです。また、毛吹きがよいのも自慢です」と眞崎ブリーダー。
確かに、リビングにいる成猫は、眞崎ブリーダーの後を付いて回ります。人懐っこく、丸くずっしりとしたボディラインと豊かな被毛がとても魅力的です。眞崎ブリーダーが深い愛情をかけて育てていることがうかがえます。
飼育環境
自宅兼猫舎は住宅地の一角にあります。山の上部に位置し、窓からの眺めが素晴らしい静かな環境です。1Fの広々としたオシャレなリビングが猫たちの中心的な生活空間です。リビングの横には女の子の部屋、2Fには男の子の部屋があります。リビングにはキャットタワーが設置されていて、それぞれが交代で運動をしたり、遊んだりしています。
各部屋にはケージがいくつか設置してあり、それらは状況に応じて使用しています。エアコンと空気清浄機は各部屋に完備。効率よく温度を保てるようにサーキュレーターも使用しています。サイベリアンの被毛がトリプルコートであることを考慮し、基本的に室温は20℃以下に保つようにしています。部屋の各所には(人間の高さと猫の高さに合わせて)温度計、湿度計を配置し、日々数回チェックをすることで適温・適湿を保っています。湿度が不足している場合には、加湿器も使用しています。
床はフローリング仕様で、掃いたり拭いたりと掃除がしやすい素材です。過度な除菌・消臭はしていませんが、ふき取り等には次亜塩素酸水、洗濯や汚れたものの浸け置き洗いには酸素系漂白剤を使用しています。部屋には嫌なニオイはまったくなく、掃除が行き届いた清潔な環境が保たれています。猫たちがのびのびと安心して暮らせる快適な飼育環境です。
ブリードの考え方
「わが家はすべてアウトブリード(異系交配)です。国内にいるサイベリアンは血統が近いため、積極的に海外から輸入をしています。TICAのスタンダードに即していること、健全であることはもちろんですが、体の大きさと耳の位置に強いこだわりを持った繁殖をしています。また、剛健さ、精悍さが群を抜くサイベリアンですから、その魅力であるワイルドさも追求しています」と眞崎ブリーダー。
被毛カラーではポインテッドとトラディショナルの2ラインを混ぜることなく、追求していきたいと考えています。キャットショーに定期的に参加し、国内はもとより海外のブリーダーと交流を持ちながら常に知識を高める向上心をもった熱意のあるブリーダーです。
※ポインテッドとは猫の被毛カラーのひとつで、顔、耳、尻尾、手足等の末端だけに濃い色が付いているポイントカラーのことをいいます。日本において人気のあるカラーです。
遺伝的疾患についての対応
サイベリアンは原種に近いためか、特有の遺伝子疾患は見られません。しかし、大型の猫種なので、メインクーンやノルウェージャンフォレストキャット、ラグドールなどの大型種に共通する遺伝的疾患については注意深く見守る必要があると考えられています。
「わが家の猫たちはほとんどが外産なので、日本に来る前にそれらの遺伝子検査を済ませています。また、アウトブリード(異系交配)なので、より遺伝的疾患を継承しにくい繁殖です。限りなくクリアな猫たちでの繁殖を心がけています」と眞崎ブリーダー。
さらに、母猫は交配前に、父猫は毎年のワクチン接種時にしっかりとした健康診断を行っています。もちろんその時点で問題があれば交配はしません。飼い主にとってとても安心できる対応をしています。
引き渡しまでの生活環境
出産が近くなると、母猫は1Fにある女の子部屋のケージ内産箱に移動します。そこで、眞崎ブリーダーに見守られながら出産をします。子猫たちは母猫と眞崎ブリーダーの愛情を受けながら、すくすくと育っていきます。生後30日を過ぎて足腰がしっかりとしてくると、広いリビングが子猫たちの遊び場になります。
ソファの上からスタートして、その後、部屋を探検しながら自由に動き回り、母猫や兄弟姉妹と楽しく過ごします。また、人懐っこく育つように抱っこしたり、膝の上に乗せたり、できるだけ人と接するように心がけます。人やほかの猫たちと接し、さらに、テレビや掃除機の音などさまざまな生活音に慣れることで社会性を身に付けていきます。
離乳も同じころからスタートし、ウェットフードやドライフードをふやかしたものを与えていきます。子猫の成長を促すよう、できるだけ高カロリーなフードを選択しています。その後、成長とともにドライフードに切り替えていきます。ショーキャットの場合には、成長具合を見ながら生肉(ラム・牛)や白米などを与えることもあります。
「獣医師のアドバイスを受けて、体重がある程度のってくる生後52日くらいで1回目のワクチン接種をします。生後80日くらいで2回目のワクチン接種。お引き渡しはその後になります。ただし、札幌市内の方であればもう少し早い時期にお渡しすることもあります」と眞崎ブリーダー。こうして、子猫たちは新しい飼い主のもとへ巣立っていきます。
しつけ・お手入れ・アフターフォロー
「子猫の引渡し時には、飼い主さんの目の前で爪切りやコームの入れ方を実践して伝えています。もしキャッテリーに来られない場合は、飼い主さんの自宅まで子猫を連れて行って実践しています。子猫の新しい生活環境を見ながら、トイレやキャットタワーの位置などもアドバイスしています」と眞崎ブリーダー。
キャットケアスペシャリスト、キャットシッター、動物看護士・動物介護士、メンタルケア心理士、アニマル・ペットロス療法士などの資格を生かし、飼い方のアドバイスや何かあった場合の相談など、猫の生涯に渡ってサポートしています。飼い主は安心して子猫を迎えることがでるでしょう。
猫舎トピックス
小さなキャッテリーなので、常時子猫が産まれているわけではありません。興味のある方はお気軽にお問い合わせください。
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