【犬飼いTIPS】残暑からの蚊には要注意!
連日、猛烈な暑さが続いている日本列島。最近では35℃を超える猛暑日でも驚く人は少なくなりました。今年は40℃を超える暑さを記録する場所も出てきて、異常気象に驚愕することも。日本の夏の不快なものといえば、噴き出る汗、強い紫外線がありますが、このうえなく不快なのが「蚊」ですよね。
夜中に耳元でブーンと聞こえたら、見つけて退治するまで眠れない……。しかし、最近はこの「蚊」をあまり見かけませんよね? SNSなどでは「最近見かけないと思ったら、蚊は35℃以上になると活動できないらしい」という投稿が話題になっていました。日本に多いといわれる「ヒトスジシマカ」やその仲間は35℃以上になると活動しなくなるということなのです。
いろいろ調べてみると、蚊が活発に活動するのは26~32℃で、近ごろの暑さは蚊の好む温度ではないため、涼しくなるまで物陰に潜んでいます。ただ、蚊に刺される心配がないと喜ぶのはまだ早く、暑さが比較的に落ち着いてくる残暑から動きが活発になってくるのです。前述した温度が活動の目安です。
特に比較的涼しい朝や夕方から動きが活発になってくるため、日中も含め、温度を確認しながら防虫ケアを怠らないことが大切です。暑い時期は愛犬を連れての散歩は、朝晩を選ぶ飼い主が大多数でしょう。その時間帯こそ蚊に狙われる時間なのです。「栄養たっぷりのおいしそうな人や犬がたくさん歩いてるぞ~」とあちこちから飛んできます。猛暑日が続いた今年の夏は、蚊もあまり活動がえきませんでしたので、それは猛烈に狙ってくることでしょう。蚊は10月ごろまで活動をしますので、愛犬が蚊を媒介とするフィラリア症にならないように、しっかりと対策をしましょう。
知っておきたい蚊の生態と犬のフィラリア症
蚊は普段は花の蜜や果物の汁を吸って生きています。しかし、夏場の産卵時期になると、雌は栄養豊富な人や動物の血を吸って、丈夫な卵を産むのです。雄は人や動物を狙うことはありません。蚊は皮膚に口針をさして血を吸いますが、そのときに唾液を皮膚に流し込みます。その唾液に対するアレルギー反応がかゆみの原因です。
ただ、蚊に刺されてかゆいだけならよいのですが、犬の場合はそれを媒介とするフィラリア症(犬糸状虫症)にかかってしまう可能性があります。感染すると血液の慢性的循環障害や呼吸器疾患の症状が見られます。薬による予防は100%可能ですが、予防薬の効果は「犬の体内に侵入した感染幼虫が筋肉などで成長している間に駆除する」というもので、感染そのものを防ぐものではありません。
そのため、フィラリア症にかからないようにする為には、確実で定期的な投薬や予防接種が欠かせません。ですから、愛犬が辛い思いをしないためには、できるだけ蚊に刺されないようにすること、フィラリア予防薬を定期的に飲ませることの両面から蚊対策をすることが大切なのです。
蚊が出やすい場所は?
まず、注意したほうがよいのは、日陰で風通しがない草むらやヤブ。また、水が溜まりやすい場所は要注意です。水の流れがあまりない池や貯水池、下水溝や空き缶などはボウフラがわきやすく、蚊の温床になりやすいのです。古タイヤ、竹の切り株なども要注意です。自転車やクルマの雨よけなどの水たまり、植木鉢の下の受け皿などのちょっとした水溜まりでも繁殖します。また、お墓なども墓石の水鉢や花立などに溜まり水があるので、蚊が繁殖しやすい場所です。お墓参りで何カ所も蚊に刺されたという経験は誰もがしていることでしょう。
愛犬を連れての散歩ではこれらの場所はなるべく避けて通るほうが良いようです。「草むら」「ヤブ」「水が溜まりやすい場所、箇所」などに要注意です。どうしても通らなければいけない時には蚊は動きが激しい時には寄りにくいので、速足で通り過ぎることをおすすめします。避けることが対策になります。
日本気象協会の「蚊ケア指数」
日本気象協会のホームページには指数情報として「蚊ケア指数」を毎日発表しています。全国、県別、地域別にLv1~5で指数を示しています。「蚊ケア指数は、レベルが高くなるほど蚊対策が必要であることを示す指数です。蚊対策の目安としてご利用ください」としています。ぜひ、活用してみてください。
まとめ
猛暑日が続いた今年の夏。少し気温が落ち着いてくるこれからが「蚊対策強化期間」です。蚊は外だけでなく室内にも入ってきますので、「蚊ケア指数」などを参考にしながら対策を考えてみてはいかがでしょうか。
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