骨折で30万円!! とらじろうのケガの思い出

さて、ペット保険の加入まで時間のかかることになってしまったとらじろう。慌ててもどうしようもないので、しばらくはいろいろな人の話を聞いてまわろうと思っております。

とはいえ、病気もケガも、いつ何時やってくるのか分からないもの。こればっかりはいくら気をつけていてもどうしようもありません。ふとした瞬間に「そのとき」は訪れるのであります。

そう、とらじろうもまた子猫のころに大きなケガをしています。ちょっとしたスキをつかれて、大腿骨をポッキリやってしまうという大ケガを……。

わが家は、基本的に完全室内飼いなのですが、動物でも人間でもお外の世界への興味はどうしても出てしまうもの。特に子猫であれば、ちょっとした隙間があればスルスルと入り込んでしまったりするので注意が必要なのですが、ずーっと監視ができるわけでもないので、脱走劇はたまに起こったりします。

外に脱走しようとするたびに「めっ!」と注意したり、外に注意が向かないように遊んであげたりするものの、やんちゃなお年ごろであれば、人の目をかいくぐることなどたやすいわけです。

そんなこんなで、とらじろうがまだ子猫だったある日、ホンのちょっと開いていた窓からヤツは外に出てしまったようで、とらじろうの姿が見えません。当時はまだ6カ月くらいで、元気いっぱい&遊びたい盛り。楽しいお外に出かけたら、しばらくは帰って来ないかもしれない……!

という心配はヨソに、なんだかんだで家には帰ってきていたようで、テーブルの下でじっとうずくまっているのをすぐに発見しました。

窓が開いてるだけで外には出なかったのかな? まぁ、家にいるならよかったよかった。……と思ったのもつかの間。やんちゃ盛りであるはずのとらじろうが、ずいぶんとおとなしくなっています。

オイデオイデをしてみてもあまり動こうとせず、ちょっと動く様子を見せるとなんだか足を引きずっている……!?

抱っこをすれば「ぎゃうぅ!」と明らかにおかしな鳴き声で痛がっているので、これはもうどこかケガしてるのは間違いありません!! とにかく様子がおかしいので、あわてて動物病院へ。

やはり窓の隙間から脱走して、何らかのトラブルがあったんでしょう。しかし、そのときに何が起こったのかもわからない、なんとも飼い主失格な出来事でありました……。

動物病院へ行ってドクターに診察してもらうと、明らかに骨折しているとの診断が! レントゲンを撮ってみると、太ももの骨が見事にパッキリと折れていました。

高いところから落ちたのか、はたまたクルマにはねられたのか、原因は分からないものの、とにかく骨が折れているのは事実です。なんでしっかり窓閉めてなかったんだー!! と後悔しても始まらないので、とにかく治療最優先で考えます。

このケガをナントカしてあげなければ! と、慌てる私にドクターはわりと冷静に「治療をすると入院や手術代などで大体30万近くかかりますが、このまま放っておいても骨は(折れた形のまま)くっついて治りますよ」との説明。

そりゃ、まぁ、とらきちの病気とは違って命に直接かかわることではないし、この先ずっと足を引きずることにはなるけど、死にはしないから放っといても大丈夫だよ? それともお金払ってちゃんと治す? というワケです。お金をかけてきちんと治療をすれば、足は元どおりになりますが、この猫ちゃんにそこまでお金を出しますか? ということなんですね。

たしかに、昔のノラ猫なんかは毛並みはぼろぼろ、キズだらけ、ケガをして足をひょこひょこさせてるような、いかついボス猫もよく見かけました。ケガをしていても命にかかわらなければ、それはそれでたくましく生きていける、そんな猫の姿も知っていました。

放っておいても大丈夫……。

ですが、この先もずっとその足で生きていかなきゃならないのは、ツラくてタイヘンなことであります。うっかり窓を開けてしまった責任もあるし、ちゃんと死ぬまでかわいがってあげようと決めた猫なんだから、大金を払っても治してあげようと決断するのに数秒もかかりません。

その場で即入院、数日後に手術。手術後もしばらく入院することになり、退院まで2週間ほどかかりましたが、おかげでとらじろうの足は元どおりになりました。

そのときちょうど6カ月くらいだったので、骨折手術のついでにサービスで去勢手術をしてもらえたのはラッキー(?)でしたが、半年後には骨を支えていたプレートを外すために再入院&再手術。その後も抜糸だなんだで通院するなど、トータルで30万円を軽く超えることになったわけでありました。

骨折をすると、骨は丈夫になろうとして、ガッチリ太くなるとのことで、まだ子猫だったことも幸いして、今では骨折なんかまったくなかったかのようにドタドタと走り回っているわけですが、まぁ、冷や汗モノでしたよねぇ。

でもって、そういうアクシデントが起こったら、やっぱり最善を尽くしたい! と思うのは飼い主の偽らざる気持ち。

アクシデントが起こらないように注意していても、完全にカバーはできないものなので、やっぱり「何かが起こったときにどうするか」を考えるのが大事なのですよねぇ。と、痛感しきりでありました。