シャープがAI、IoTの活用でペット産業に参入

シャープがペット事業を展開することを発表しました。プラズマクラスター、ヘルシオなどみなさんにもお馴染みのシャープですが、エアコン、冷蔵庫、テレビ、洗濯機など、家庭にあるいろいろな家電をAIとIoTを活用することで「人と寄り添い、人と社会をココロでつなぐAIoTスマートライフ」を目指しています。

シャープの目指す「AIoTスマートライフ」

日本ペットフード協会によると、現在日本では1845万頭の犬・猫が飼育されています。これは、15歳未満の子どもの数(約1571万人)を大きく上回っています。また、昨今では、ペットの家族化=コンパニオンアニマルという考え方が一般的になってきています。

そうした状況から、シャープはさらに踏み込み、AIとIoTを活用することで「ペットも加えたスマートライフ」を実現するとしています。ヘルスケアを起点に、ペットとの生活をよりよくする製品やサービスを提供していきます。それは、飼い主とペット双方が快適に、そして安心で健康に過ごすことを目的にしています。その統一ブランドが「COCORO PET」です。

シャープのペット向け製品・サービスの統一ブランド「COCORO PET」

第1弾として発売されるのが、猫用システムトイレ型モニター 「ペットケアモニター(HN-PC001)」です。価格は2万4800円(税別)、アプリサービス使用料は月額300円(税別)で、7月30日(月)より発売開始となります。

猫用システムトイレ型モニター「ペットケアモニター」

「ペットケアモニター」は、猫の尿量や回数、滞在時間、体重などを計測し、AIoTクラウドに記録され、鳥取大学の岡本 芳晴教授(獣医学博士)と共同で開発した独自の「異変検知アルゴリズム(AI)」によりデータを解析します。

オープンタイプのシステムトイレ

重量センサーの上にトイレを設置

底面にある重量センサーは2種類搭載されていて、センター部分で尿量を計測し、縁面で体重や、回数を計測できるようになっています。

アプリのお知らせ画面

アプリでは、尿量、尿回数、体重、滞在時間など解析結果だけでなく、「尿量が多い(または少ない)」、「滞在時間が長い」などの異変も、飼い主のスマートフォンに通知されるので、猫の健康管理を確認することができます。サービススタート時点では、データをエクスポートできませんが、将来的には対応したいとしています。なお、周辺の温度も計測できるので、寒すぎてトイレをしないなど、生活環境の最適化にも役立ちます。

個体識別バッジ

多頭飼いの場合でも、「個体識別バッジ(3900円/税別)」を装着することで3頭まで個別にデータを記録・解析してくれます。

純正の猫砂

猫砂とペットシートは、純正品が用意されています。猫砂はヒノキのペレットタイプで、1袋2.5Lで600円(税別)です。ペットシートは20枚入りで800円(税別)です。猫砂は尿量を正確に計測するために撥水性の高いチップ、ペットシーツはトレーからはみ出さないような寸法になっているので、純正品の使用を推奨するとのことです。

外形寸法は幅380×奥行576×高さ188mm、対応体重は1~10kg。ワンサイズですが、今後はメインクーンやラグドールなど大型の猫種にも対応したサイズも検討しているとのこと。

いままで、猫の体調の変化は飼い主の気づき=関与度合いに依存していました。さらに、猫は我慢強く、自分の体調を隠す傾向があるので、発症したときには手遅れという場合も多く見られます。この製品のように、AIやIoTを活用することで、数値とともに猫の異常に気づくことができれば、病気の予防も期待でき、結果的に健康で幸せな生活が送れるということにもなります。

今後も、シャープのペット向け製品・サービスに期待ですね。

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