【猫飼いTIPS】ストレス? もしかして病気? 猫の運動会「ズーミー」とは

ソファーで静かに読書をしている夜、突然、愛猫が狂ったように家のなかを走り回ったり、テーブルやチェストに飛び上がったすることがあります。この行動は「Zoomies(ズーミー)」もしくは「FRAPs(Frenetic Random Activity Periods)」と呼ばれます。

この行動は一般的に見られるもので正常なものです。しかし、獣医に行く必要があるケースもあります。今回は猫の「ズーミー」についてのお話です。

猫のズーミーってなに?

猫のズーミーは、目をキラキラ輝かせながら、急に動き回ることです。家の中を何周も走っ回ったり、急にソファーやチェスト下から飛び出してきたり、階段を駆け上がったり駆け下りたり、大きな声で「ニャー」と鳴きながら膝の上に飛び乗ったり飛び降りたりします。しかし、すぐに何もなかったかのように、静かにリラックスしてしまうのです。

猫のズーミーは、子猫ではよく見られる現象です。まるで「子猫の運動会」のようです。この行動は、科学的には「FRAPs」と呼ばれています。通常は、夜や寝静まった深夜に起こることが多く、驚きだけでなく心配の種になります。しかし、これは正常な猫の行動なのです。

猫のズーミーの原因は?

一般的に子猫や若い猫はエネルギッシュで元気があるため、成猫やシニア猫よりも頻繁にズーミーを起こします。しかし、どの年齢の猫でも起こることはあります。編集部の12歳になる猫も、たまにズーミーに入ることがあります。

ズーミーは、さまざまなことが原因で起こります。毛づくろいやトイレ後にも起こりやすいようですが、食事時に起こることもあります。普段ドライフードを与えていて、たまにウェットフードを与えると家中を走り回ったりします。缶を開ける音に反応してズーミーを起こす猫もいるようです。彼らは本当にうれしくて、興奮して走り回ったりテーブルに飛び乗ったりします。

また、ほかの猫がズーミーを起こしたときに誘発されたり、虫を追いかけているときにズームにはいったり、夜中に人がトイレに起きたときに反応して猫がズームをすることもあります。

そして、犬のズーミーが一日中起こるのに対して、猫のズーミーは、夕方から明け方に起こるケースが多いです。そして、犬よりも短時間の傾向があります。

心配することはある?

ズーミーは、猫にとって正常な行動であり、余分なエネルギーを消費するのに最適な方法です。しかし、家のなかを頻繁に動き回るようであれば、運動不足の可能性があります。猫と一緒に遊ぶ時間を増やしましょう。

愛猫が急に定期的にズームをするようになった、異常に活発になった、無理にズームしているように見える(苦しそうに見える)ような場合は、動物病院で診察を受けてください。

特に高齢の猫では、予期せぬエネルギーの爆発は、甲状腺機能亢進症などの基礎疾患のサインである可能性があります。

まとめ

ズーミーは猫がエネルギー発散するために必要で、正常な行動なので何の心配もありません。しかし、ズーミーを「強迫性障害(OCD)」と誤解するケースもあります。OCDの兆候として、自分のシッポや影を追いかけたり、飛んでいる虫を捕まえるように空中を掻いたり、床を舐めたりすることが知られていますが、通常のズーミーはOCDではありません。

一部の猫は、家族全員が眠っている深夜にズーミーを起こすこともあります。私たちだけでなく、ほかの猫にとっても睡眠不足になってしまうこともあります。その場合は、朝の給餌スケジュールを調整するか、猫が日中に遊ぶ時間を増やすことも考えましょう。