【犬飼いTIPS】あなたの愛犬の睡眠スタイルは?~3つの寝姿勢と意味~
ほとんどの飼い主は、犬が起きているときのボディーランゲージから感情を読み取ることができるでしょう。しっぽを振っているときは幸福と興奮を意味し、耳を後ろに寝かせている場合は不安や恐怖を意味します。
しかし、犬が眠っているときのボディーランゲージからも、彼らの感情を読み取ることができるのをご存じですか?
1. 丸まって寝る
ボールのように丸まって寝るのは、犬にとってもっとも一般的な体勢です。これは犬にとって快適で居心地がよいだけでなく、本能的なものなのです。野生では、犬やオオカミは寒い夜に体温を保つために丸まって眠ります。また、この体勢は攻撃を受けた場合に、重要な器官が露出しないよう保護する防衛機能も果たしています。
家庭犬が寒さや夜行性の捕食者の心配をする必要はありませんが、就寝時に丸まって寝るという本能はまだ残っています。
また、もし愛犬が寝る前に円を描いて歩き回ったり、ベッドを掘ろうとしたりするなど“儀式”に夢中になっているとしても、これらの行動も本能的な衝動の結果なのです。
地面を掘るという行動は、野生では複数の機能を果たしています。第一に、横になるための小さな穴をつくることで、冬は暖かく夏は涼しくしてくれます。第二に、縄張りの目印になるなります。犬は肉球にニオイ腺を持っていて、地面を掻いたり掘ったりすることで、その場所に自分のニオイをつけるのです。
円を描いて歩き回ることは、安心して眠る前の最後の行動ともいえます。眠る場所に捕食者や危険なものがないかなど、すべての面で安全を確認するのです。
愛犬が、自宅でそのような行動をするのは、何も潜在的な危険をチェックしているのではありません。多くの場合、純粋に本能的なものであり、単にあなたの子犬が彼の祖先から受け継いだものをトレースしていることを意味します。
2. スーパーマンの飛行姿勢で寝る
犬が午後のお昼寝の時に、うつ伏せ(スーパーマンの飛行姿勢)で寝る理由は主に2つあります。
・子犬であるから
この体勢が一番起き上がりやすく、元気な子犬は、興奮度マックスで遊んで疲れ切ってしまったため、睡魔に負けて快適な体勢になるための“儀式”をする時間がなかったのかもしれません。
・居心地が悪いから
この体勢で寝ている成犬は、周囲の環境に何かしらの不安を感じているのかもしれません。大切な器官が露出していない状態であり、突然の変化が発生しても、素早く起き上がることができるようにしているのです。
そんなときは、静かで暗くて快適な場所を用意して、愛犬が安心して休めるようにしてあげましょう。
3. へそ天で寝る
仰向けで気絶したように寝ている姿は、微笑ましい光景です。定期的に仰向けで寝ている場合、愛情深く、信頼していることを表します。この体勢は、犬にとってもっとも無防備な姿勢であり、すべての大切な器官が露出しており、立ち上がるのも容易ではありません。この姿勢で寝ている犬は、周囲の環境が快適で安全だと感じています。
しかし、普段この姿勢で寝ていない犬が、急にこの姿勢で寝始めた場合には注意が必要です。暑すぎて、犬がオーバーヒートしている可能性があります。
彼は体を冷やそうとしているのかもしれません。お腹の毛は薄く、放熱しやすくなっています。さらに、犬の肉球は、彼らが汗をかくことができる場所のひとつです*。愛犬が足を宙に浮かせて寝ていたら、楽しそうに見えるかもしれませんが、体を冷やそうとしているのかもしれません。
*犬の汗腺のほとんどは足の裏と鼻にあります
犬アレルギーが出にくい犬種*を飼っている場合は、夏場のこのような行動の変化に注意が必要です。それらの犬種は、フケにアレルギーを持つ人には最適です。しかし、毛が抜けないので、毛が長くなりすぎないように定期的にグルーミングをする必要があります。
*アレルギーの原因となる抜け毛やフケが少なく唾液が少ない犬。American Kennel Clubでは、「Hypoallergenic Dogs(低アレルギー性の犬)」として26犬種を紹介している。
もし、あなたの愛犬がトイ・プードルで、突然仰向けで昼寝をするようになったとしたら、それは「散髪が必要です!」といっているのかもしれません。
まとめ
犬と人間は同じ言葉を話すわけではありませんが、それでもコミュニケーションをとる方法があり、あなたはそれを知っています。今回の3つの寝勢も同じです。あなたの愛犬のボディーランゲージを観察し、何を考えているか、何を感じているかを理解してあげましょう。
コメントを送信