ワンちゃんの介護のために仕事を辞める!? 行きづまったら相談を
ワンちゃんの介護が必要になったら、心配だからずっとそばにいてあげたい…と多くの飼い主さんが感じると思います。
もしかしたら、飼い主さんのなかには、介護のために、これまで続けていたお仕事を辞めることすら考える方もいるかもしれません。
ですが、仕事を辞める前に、辞めた後の生活のことを考えてみませんか?
ワンちゃんが介護生活に入ると、これまで必要のなかったオムツや、ペットシーツなどの細々とした衛生用品をはじめ、お散歩を補助するためのウォーキングベルトや、すべりにくい床にするためのマットレスなど、大きな介護用品も必要になります。
それに加えて、突然の受診に備えて医療費も準備しておかなくてはなりません。
たとえば、オムツを例に挙げて、毎月どのくらいの支出になるのかみてみましょう。
オムツの交換は、3~4時間に1回と言われていますから、1日の使用枚数は8枚。1カ月で240枚にのぼります。紙オムツはワンちゃんの体の大きさによりますが、20枚入りで1000円前後なので、オムツ代だけで1カ月あたり平均12000円ほどの出費になります。
これまでの生活費に加え、これから毎月ワンちゃんの介護のための費用が、数万円ずつ必要になるのです。
また、飼い主さんのなかには、介護に一生懸命になりすぎて、介護疲れや心の病気に陥ってしまう方もいます。仕事に出かけて気持ちを切り替える時間があった方が、かえって良い介護生活を送れる場合もあります。
飼い主さんのおうちの事情や、ワンちゃんの身体状態は、その家庭によりさまざまです。
決断をする前にもう一度、家族みんなで、どのような介護生活が家族とワンちゃんのためにとって最善なのかを話し合ってみませんか。
介護のことで悩んだり、行きづまったら…
介護生活をしていると、ときには介護のことで悩んだり、どのようにケアをしていけばいいのか行きづまってしまうこともあります。
そんなときは、かかりつけの病院のスタッフさんに相談するのはもちろん、老犬教室などに通ってみるのもおすすめです。
老犬教室には、自分と同じくらいの年のワンちゃんをパートナーにしている飼い主さんが大勢います。
同じような悩みをもつ飼い主さんとお話をすることで、自分では思いつかなかった解決法がみつかり、気持ちが軽く、前向きになるかもしれません。
この記事は、山と渓谷社より発売中の単行本『犬の介護に役立つ本』の一部を特別に公開しているものです。
『犬の介護に役立つ本』
本田 英隆[監修]、高垣 育/上田 泰正[著]、山と渓谷社 刊 価格 1296円+税
介護を始めるための準備や、「薬を飲まない」「認知症による徘徊」など介護の「困った」に答えるQ&A、もっとも大変な排泄・服薬・食事の介助のコツなど、介護者である飼い主さんの気持ちに寄り添う本。
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