【猫飼いTIPS】猫の肥満対策に役立つ4つのポイント

愛猫におやつをあげるのは好きですか? おやつを貰えると本当に彼らは嬉しそうで、その姿に私たちも嬉しくなります。しかし、それは必ずしも健康的な方法とはいえません。今回は、猫の肥満対策についてのお話です。

ぽっちゃり猫が増えている

人間と同じように、猫も体重の問題に悩まされることがあります。そして、以前にも増してぽっちゃりした猫が増えています。獣医師を対象とした海外の調査によると、猫の半数近くが体重過多であることがわかりました。

これは憂慮すべき事態です。ぽっちゃりした猫はかわいいと思われがちですが、じつは、糖尿病や心肺機能障害(睡眠時の呼吸困難など)、熱中症にかかりやすくなるなど、少しの体重増加でも猫に重大な健康問題を引き起こす可能性があることがわかっています。

肥満(理想体重の15~20%増)は、変形性関節症やがんの発生率の増加とも関連しています。愛猫にできるだけ長生きしてほしいというのは、すべての飼い主の願いです。そこで、愛猫の健康を維持するための方法をいくつかご紹介しましょう。

運動不足を解消する

猫は犬と違って、散歩など定期的な運動がありません。また、室内飼いの猫の体脂肪は外飼いの猫より5%以上高く、肥満になりやすいといわれています。健康的な体重を維持し、体重を減らすためには、運動が重要です。

少なくとも1日1回、理想的にはそれ以上、運動させるようにしましょう。運動は年齢や能力に合った長さと種類で行い、少しずつ増やしていきましょう。室内飼いの猫には、遊びながらカロリーを消費できるようなおもちゃがたくさんあります。リビングで一緒にゲームをすることで活動レベルを維持することができます。

食事に気をつける

食事が大好きで、子猫のころからポッチャリしている猫もいます。また、人間と同じように、加齢とともに動きが鈍くなる「中年太り」が起こることもあります。

いずれにせよ、健康的な体重を維持するためには、食生活を変える必要があるかもしれません。猫の体重は徐々に減っていくものなので、フードのパッケージに記載されている推奨給餌量や、オンラインのカロリー計算ソフトなどを参考に、給餌量を決めましょう。

毎日、食事日記をつけるようにします。また、フードの量は計量カップなどを使って正確に量ることを忘れないでください。フードスコップは非常に不正確で、与えすぎの可能性が高くなります。

体重が平均以上だったり、あるいは肥満になりかけている場合は、健康診断と「BCS(ボディコンディションスコア)」で判断してもらうとよいでしょう。獣医師は、減量の目標体重と期間を提示してくれるはずです。

ほかのリスクにも気を配る

遺伝子に起因する場合もあります。“食いしん坊”な行動や体重増加が起こりやすい遺伝子変異を持つ猫もいます。また、避妊去勢手術をした猫は、1日に必要なカロリーが減少するため、食事内容を適切に変更しないと、うっかり体重が増加してしまうことがあります。

愛猫にとって健康的な体重や体型とはどのようなものなのか、また、どのような要因がそれに影響するのかを認識しておくことが大切です。動物栄養学の専門家に相談するのもよいでしょう。

高カロリーのおやつはやめる

高脂肪のフードやおやつは、少量でも多くのカロリーを摂取してしまいます。そのため、気づかないうちに猫に過剰な栄養を与えてしまいがちです。

また、人間用の食品は、膵炎のリスクを高めるだけでなく、タマネギや一部の人工甘味料など有害な食品を摂取した場合は、さらに悪化する可能性があります。

まとめ

愛猫の体重を管理するために、低カロリーの良質なフードを探してみてください。猫には、高タンパクで低カロリーな鶏や鹿、魚がいいでしょう。また、一緒に運動したり遊んだりすることは、猫だけでなく私たち飼い主にもよい影響があります。

どの方法も多少の努力は必要です。しかし、猫の体を引き締めて健康に保つことは、彼らの健康寿命を延ばすことにつながるのです。愛する猫ともっと長く一緒にいたいと思わない人はいないでしょう。