【犬飼いTIPS】犬同士はどうやってコミュニケーションしているの?
愛犬との散歩中や旅行先などでほかの犬と出会うこがあります。そんなとき、彼らはお互いの考えていることをどうやって理解しているのでしょうか?
ほかの犬に会うと吠えたり、突進したり、あるいは逃げようとする犬がいるのはなぜでしょうか。もしくは、ある犬とは遊びたがり、ある犬とは遊びたがらないのはなぜでしょう。今回は、犬同士のコミュニケーションについてのお話です。
犬のコミュニケーション方法
犬は多くの方法で、とても迅速にさまざまなことを認識します。彼らがどのようにコミュニケーションするかを理解するためには、ちょっとした変化や合図を学習する必要があります。
犬たちが出会うと、お互いにひと回りしたり、鼻を突き合わせたり、生殖器を嗅いだりというお馴染みのパターンで挨拶します。これは、犬たちが嗅覚を通して互いのことを知るために、理想的なコミュニケーションであるといえます。目に見えるもので情報を集めようとする私たち人間にとっては、奇妙に思えるかもしれません。
犬やほかの動物は、鼻腔内に「鋤鼻器(じょびき)」という嗅覚器官を持っています。別名ヤコブソン器官とも呼ばれています。この器官によって、ニオイを嗅ぎながらフェロモンや化学物質を分析し、目の前にいるのがオスなのかメスなのか、または繁殖の可否などの情報を得ることができるのです。犬はこの敏感で高度な能力により、私たちが想像もつかないような方法でコミュニケーションをとることが可能なのです。
犬の“しぐさ”で伝えたいことがわかる
次に重要なコミュニケーションの手段として、“しぐさ”があります。これまで、しっぽを振っている犬は友好的で人懐こいというイメージがありました。しかし、この認識は必ずしも正解ではありません。私たちは、犬の体全体を見ることで真実を学ぶことができます。犬がしっぽをピンと張って背中よりも高い位置で振るのは、警戒心や防御心の表れです(パグのように尻尾がカールしている犬では異なる場合があります)。
犬が耳をピンと立てて前に向けているときは、集中したり、興味を持っていることを示します。しかし、心配やストレスを感じている場合は、耳がペタリと頭につくように倒れていることがあります。
目は、心配や防衛のためにじっと見つめることもあれば、リラックスしているときには柔らかく表情豊かに見つめることでしょう。歯をむき出しにして低く唸るような場合は、犬が非常に動揺していることを意味し、次に噛みつく可能性があります。
吠えることもコミュニケーションのひとつですが、吠える声のトーンや強さはさまざまです。彼らは誰に向かって、いつ、どのように吠えているのでしょうか? 愛犬が何のために吠えているのかを見ることで、何を伝えようとしているのかがわかります。ほかの犬と遊んでいて興奮しているのか、それとも思いどおりにならないことへの欲求不満でしょうか。危険を伝えているのかもしれません。状況によって吠え方のパターンがかなり違っていることに気がつくはずです。ほかにもキャンキャン吠えたり、遠吠えなど、さまざまな声を出しますが、それぞれには固有の意図があるのです。
良い関係と悪い関係を見極める
コミュニケーションには2頭(またはそれ以上)必要です。愛犬だけでなく、相手の犬のしぐさやボディランゲージも見てください。それぞれの犬が、前に出たり、後退りする様子を見ることができるでしょう。リラックスしたコミュニケーションは、こうした“ギブアンドテイク” ともいえるボディランゲージを含みます。友好的であれば、こうような前進/後退だけでなく、前足を跳ね上げたり、左右に跳ねるなど「遊ぼう!」といった合図をするでしょう。
好ましくないコミュニケーションについても、私たちが学ばなければならないものです。相手に向かって一直線に突進する犬は、対立的と見なされ、穏やかなコミュニケーションにならない可能性があります。相手の動きを封じたり、執拗に追いかけたりする行為は、自分勝手な一方的なコミュニケーションの例です。これは害にしかなりかねません。
まとめ
飼い主として何よりも大切なのは、愛犬がさまざまな状況で出す具体的な合図を見守ることです。そうすることで、彼らが本当に「言っていること」や「伝えたいこと」を確実に知ることができるようになります。
そしてその情報は、私たちが愛犬からどのように見られているかを理解するのにも役立ちます。
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