「インターペット2019」で見たペット関連商品のトレンド
日本最大級のペットイベント「第9回インターペット~人とペットの豊かな暮らしフェア~」が3月28日(木)~3月31日(日)に東京ビッグサイトで開催されました。今年も、ビジネス・一般合計で4万人を超える来場者で賑わいました。会場をまわって見つけたトレンドや新製品などを紹介します。
■フード・おやつ・サプリ
まずは、もっとも身近なペットフードについて。多くのメーカーは、例年どおり既存製品などを中心に展示していました。いまや「グレインフリー」などアレルギー対策については当然になっているようで、プラスαを訴求していました。
そのトレンドのひとつが、「グリートライプ」を使用しているものでした。グリーントライプとは、牛や羊、鹿など4つの胃を持つ草食動物の胃袋です。本来、犬や猫は内蔵を好んで食べてきた肉食動物です。グリーントライプには草食動物が消化・吸収した栄養素が豊富に含まれています。肉食動物は、肉だけでは摂取できない栄養素をそこからバランスよく摂取していることになります。
もうひとつのトレンドが「フリーズドライ」でしょう。近年、フリーズドライ技術の向上もあり、私たちの食事のおいても、フリーズドライ食品はここ数年で倍以上の市場になっているようです。ペットフードやおやつにおいても同様のようで、いくつかのブースで紹介されていました。フリーズドライ製法は、新鮮な生の原材料を乾燥させるので、栄養価の損失が少ないのが特徴です。そのままでも、水やぬるま湯でふやかせば、まさに生食となります。
日本初上陸のフードや、おしゃれなパッケージのフードメーカーを2社ご紹介します。「BRABANÇONNE(ブラバンソンヌ)」は、英国の獣医師が開発したベルギー産のペットフードブランドです。天然素材にこだわり、厳選されたヨーロッパ産ヒューマングレード素材を使った総合栄養食です。「Naturea(ナチュリア)」は、ポルトガルで生まれたフードメーカーです。グレインフリー・グルテンフリーにこだわり、高品質の素材を使用しています。パッケージデザインも特徴的です。
ペットの健康維持や病気予防を目的に利用が広がっているのが「サプリメント」です。関節、被毛、腸内環境についてのサプリや、免疫力自体を向上されるものも見られました。サプリにおいてもトレンドは自然由来のようで、さらに今後は“ペット専用”ではなく、飼い主も含め家族全員で使えるというコンセプトが主流になると感じました。
■ペットケア・トイレタリー
ペットケア商品は、飼い主の都合ではなく、ペットに負担をかけないという視点で開発された商品が今後のトレンドのように感じました。それを牽引するのは、ペット業界のプレイヤーではなく、人間向けの商品を開発してきた化粧品メーカーの視点が大きいのではないでしょうか。
ペットのトイレも機能だけでなく、人間と同じような考え方が浸透し始めました。例えば、猫砂も化学薬品を使わない木材、紙、おからなど無添加のものが好まれるようになりました。毎日使うものだからこそ、健康に害のないものを選びたいという愛情からのニーズでしょう。
■環境・生活関連
ペットのいる家庭をターゲットにした電気製品も最近のトレンドでしょう。ペットの様子を見守るネットワークカメラ、室内の空気環境を快適にする空気清浄、除菌・消臭機、自動給餌・給水器機、新しいところでは自動トイレなどもこのカテゴリに含まれます。多くはIoT(モノがインターネットに繋がる)を謳っています。ただ、そういった魅力的な製品の出展が少なかったのは残念でした。
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