ちょっと気になったペット関連のトピックスを、編集スタッフが持ち回りで紹介する“不定期”コーナーです。
日本の夏は高温多湿で、私たちにとっても、愛犬・愛猫たちにとっても過ごしにくい季節です。筆者は50歳を超えたおじさんですが、子どものころはここまで暑くなかったように感じます。
子どものころには学校にエアコンがありませんでしたし、家でもエアコンが常時稼働していた記憶はありません。電車もエアコンではなく、窓が開けられ扇風機が回っていました。
たまに朝礼中に倒れる子もいましたが、いまほど熱中症対策がいわれてはいなかったと思います。むしろ光化学スモッグ注意報が夏の風物詩のようでした。この注意報が発令されると、学校では屋外の活動を控え、室内に戻らされたりしました。ご記憶の方も多いのではないでしょうか。
さて、この暑さの原因は地球温暖化が原因とされています。大気中の温室効果ガス(二酸化炭素など)の増加によって引き起こされるのは知られており、温室効果ガスの削減や持続可能なエネルギー政策などがとられています。
しかし、それ以外にも地表の変化も原因のひとつといわれています。森林伐採などによる地表の変化が気温に影響を与えることもあります。また、都市化にって地表がアスファルトになり、コンクリートの建物が増えたことで熱を蓄えやすく、ヒートアイランド現象により夏の気温上昇しています。
では、本当に日本の夏はどんどん暑くなっているのでしょうか。気象庁のデータによると、この100年で平均気温は1.3℃も上昇しています。さらに、都市部では上昇率がより顕著で、東京で 3.2℃、大阪で 2.7℃、名古屋で2.9℃となっています。
同様に、熱帯夜や猛暑日、真夏日が増加しています。東京周辺で 30℃以上となる時間数は、1980年代には年間200時間程度でしたが、最近では約2倍にもなり、その範囲も郊外へと広がっています。
これが、昔よりも暑くなったと感じる所以でしょうか。
また、温暖化は天候にも影響しているようで、1980年頃と比較して最近の10年間は大雨の発生頻度がおおむね2倍に増加しているようです。
時間降水量80㎜以上、3時間降水量150㎜以上など強度の強い雨(短時間強雨)が増えることで、洪水や土砂崩れなどの災害も増加していると言えます。
犬や猫は、私たち以上に暑さには弱い生き物です。しかし、昨今は快適な室内で暮らすペットが増えており、暑さへの耐性は弱くなっていると考えられます。
この時期は熱中症予防として、室内では適切な温度・湿度を保ち、外出するときには安全な気温なのかを確認することが大切です。
また、災害はいつ起こるか予測ができません。ペットを飼っている場合は、同行避難が基本です。災害時に慌てないためには心構えと日ごろから準備しておくことが大切です。
これからの時期は台風が発生しやすい時期です。これまでも各地に大きな被害をもたらしました。台風の進路を確認し、接近や被害が予想される場合は、避難場所や避難時の持ち物などを再確認しておきましょう。
ペットの命を守れるのは、飼い主であるあなたしかいないのですから。
【ペットも守る防災対策】
▸想定しなければならない災害と過去の災害を知ることから始める
▸災害発生時への備え-災害はいつ起こるかわからない
▸住まいや飼育場所の防災対策
▸災害に備えたペットのしつけと健康管理
▸ペットが行方不明にならないために必要な対策
▸ペットの避難用品や備蓄品の用意
▸家族や地域での話し合いとご近所との連携の重要性
▸災害時における「同行避難」の必要性
▸災害が発生した際にどう行動する?
▸避難場所でのペット飼育の心がけ
▸ペットが迷子になった、保護したときにはどうする?