太鼓判ブリーダー日記Vol.4

愛猫チェディには何が見えていたの!?

[2018/02/13 6:01 am | Cattery Amangroup/阪根美果]

太鼓判ブリーダーが猫たちとの暮らしをご紹介。ほのぼのした日常やブリーダーならではの話など、いろいろな日常をお届けします。今回はメインクーンのブリーダーCattery Amangroup/阪根美果さんです。

20年ほど前の話になります。そのころ私は大阪に住んでいて、賃貸マンションに愛猫のチェディと一緒に暮らしていました。ある日の夜、いつものように寝るために寝室に行くと、チェディが微動だにせず壁を見つめていました。視線の先には壁しかありません。虫がいるわけでもありません。しばらくしてチェディは私の横で寝はじめたので、私も休むことにしました。 しかし、チェディのその行動は日を追うごとに頻繁になり、寝室に入っては壁を見つめ、しだいに寝室をのぞき込むように確認してから入るようになりました。私は「チェディには何かが見えている」と漠然に思いました。ふと、隣室が気になり、ベランダから覗いてみました。夏場でしたので、窓が開いていて、テーブルの上に食事をしたあとの食器とパイプ煙草が無造作に置いてあるのが見えました。翌日もそれは変わりませんでした。「留守にしているのかな?」と思いながら、1週間が過ぎました。 買い物から戻ると、隣室の玄関前に塩が盛られていました。警察などが出入りしていて、何があったのかと聞くと「ここの住人のおじいさんが亡くなっていました。死後1週間ほど経過しているようなのですが、何か気が付くことはありませんでしたか?」と。私はさらに「亡くなっていたのはどこの部屋ですか?」と聞きました。その返答はというと、チェディが見つめていた壁の先にある部屋だったのです。私は全身に鳥肌が立ちました。チェディが見ていたのは隣のおじいさんだったのかあ……。
日本には古くから猫にまつわる言い伝えや伝説が多く存在しています。猫に救われた、猫が怨念をはらしてくれたなど、それらの伝説から猫を祀っている神社が各地にあるのです。また、招き猫のように幸運をもたらす、魔よけになるなど、猫には何らかの力があると信じられてきました。 それは猫が人間にとって、ミステリアスな存在であったことに起因しているようです。犬よりも表現力も表情も乏しく、何を考えているかわからない。でも、それが不思議であるからこそ人間が勝手に想像し、そこから猫は念が強い、神から遣わされた動物であるとさらに霊的なイメージが強まり、「猫には霊感がある」となったようです。 海外には人の死を予知できる猫もいるようです。 「猫には霊感がある」をどこまで信じるかは個人の見解にゆだねられるとは思いますが、少なくても私は、チェディには隣のおじいさんが見えていたと思っています。チェディの行動から、私も何かを感じ、ベランダから隣の部屋を覗くという行動を起こしています。そこには何か見えない力が働いたと感じています。日を追うごとに少し心配になり、警察に通報したほうがよいかなと悩んでもいましたので。 隣のおじいさんは「早く見つけてほしい」と伝えていたのでしょうか。ご冥福を祈りつつ、私は部屋に戻ったのでした。その日からチェディは寝室の壁を見ることはありません。
[Cattery Amangroup/阪根美果]