【イベントレポート】第11回インターペットで気になった製品・サービス

[2022/04/05 6:01 am | 編集部]

3月31日より4日間、日本最大級のペット産業見本市「インターペット」が東京ビッグサイトで開催されました。今年も昨年に引き続き、新型コロナウイルス感染防止対策を徹底しての実施となりました。

withコロナ=ニューノーマルにおけるペットとの暮らしを豊かにしたり、便利な製品やサービスが見られました。編集部では、初日のビジネスデーに訪れて各ブースを回りましたので、気になったものをご紹介します。

ペットにもリハビリテーションが必要な時代になっていることを感じさせる製品がありました。MJカンパニーの「Medicell for PETS」は、ヒトや競走馬におけるエビデンスを元にしたメディセル筋膜療法のペット版です。皮膚を吸引して筋膜(結合組織)の循環を促します。痛みの緩和、被毛や浮腫の改善、筋肉の機能や関節の歪みの正常化など、シニア期のペットのQOLを改善します。

インディバ・ジャパンは、スペイン生まれの高周波温熱機器です。医療・美容分野だけでなく、スポーツ・治療分野、さらには競走馬分野でも愛用されています。小動物専用機器「AH-100」は、温熱・非熱・電流の3つの作用で、リハビリテーション・回復の促進、疼痛緩和、損傷予防、健康促進など、ペットのQOL向上を実現します。

liuは、最高品質の「幹細胞培養上清液」と近赤外光を活用したヘルスケア機器「BEAM ON ONE」を展示していました。幹細胞培養上清液とは、再生医療で注目を集めている幹細胞を生育する際に放出される500種以上の有効成分を、独自開発の精製方法によって有害な物質(不純物)を除去した溶液です。BEAM ON ONEとの組み合わせにより、ヒトだけでなく、愛犬・愛猫のエイジングケア・ヘルスケアを実現します。さらに、ペットの若返り遺伝子(サーチュイン)を活性化させるNMNを配合したサプリ「イキール1000」も紹介していました。

ペットが家族となり、健康で長生きしてほしいと考える飼い主が増えています。そうしたニーズに応えるため、フードに加えて、サプリを導入するケースも増えてきました。

25Holdingsは、保存料や着色料といった人工添加物は一切使用せず、“単一素材” で素材の栄養や旨味を活かした「HEKAおやつ」や、現役臨床獣医師と静岡の老舗水産加工会社がタッグを組み開発したおやつ「NAMAプレミアム」に加えて、“腸活”効果が期待できるプロバイオティックサプリメント「OZLOO」を紹介していました。

Wishamは、ペットに不足しがちな水分を毎日おいしく補う“食べる水”「Gelletta(ジュレッタ)」を紹介。成分はゼラチンとチキンや魚エキスパウダーやヤギミルクのみで、人工の酸化防止剤や保存料、人工着色料は使用していません。ゼラチンは、動物の骨や皮膚に豊富に含まれるコラーゲンから抽出された成分で、ペットが食べることで関節や骨、皮膚、被毛の健康を維持することができます。また、シニア期のペットにも愛用者が増えています。

パーパスは、日本特有の気候や住環境、生活環境等を考えて日本専用のオリジナルフードとして開発された総合栄養食「Wish」「Holistic Recipe」の犬猫用全ラインナップを紹介していました。優れた栄養バランスと厳選された米国産の原材料のみを使用し、合成保存料・着色料・人工香料は一切使用していません。また、食品安全衛生管理の手法であるHACCP、食品安全規格のISO22000、医薬品や一部サプリメントの適正製造規範であるGMPの認証を取得している米国の専用工場で生産されていますので安心・安全です。健全なブリーダーに支持され、ブリーダーの紹介で愛用者が増えています。

そのほか、ニュージーランド産原材料を使ったフリーズドライフード「woof(ドッグフード・トリーツ)」と「meow(キャットフード・トリーツ)」や、薬膳理論に基づいて選び抜いた食材に漢方生薬を配合したペットフード「漢方ごはん」など、こだわりのフードが目に止まりました。

日本は災害が多い国です。最近は集中豪雨や台風による自然災害が多発するなど、災害のリスクが増しています。いざというときに、家族であるペットも安全に避難し生活するためには備えが重要です。JARAは、7年間保存できるレトルトドッグフードや水、生活用品がセットになった「愛犬用防災レスーセット」を紹介していました。

6月からはペットショップやブリーダーといった第一種動物取扱業者が取り扱う犬や猫へのマイクロチップ装着の義務化がスタートします。しかし、まだまだ一般への認知度は低いのが現状です。いろいろなアンケートでも、「痛そう」「健康への影響が心配」などの理由で半数超の飼い主が「装着させたくない」と考えているようです。

そんな状況のなかで、NITTOKUは日本製で世界最小クラスの極小マイクロチップを展示していました。Φ1.5×長さ8㎜というサイズで、従来のサイズ(Φ2.1×長さ12㎜)よりも約30%小型化に成功しています。さらに、世界最高レベルの強度と性能を誇ります。15桁の固有ID番号だけでなく、緊急連絡先や予防接種日などのデータを書き込み・更新することができます。また、インジェクタも医療グレードで、国内最小径に加え低痛バックカット針を採用するなど高精度でスムーズな装着を実現しています。

ペットの健康寿命促進には口腔ケアが重要です。トーラスは、ペットの口腔ケアグッズを紹介していました。また、日本ペット歯みがき普及協会では、歯磨きの仕方が学べる無料の歯みがき教室を開催しました。専用の顕微鏡を用いてワンちゃんのお口の健康チェックや、赤津代表理事による歯磨きに慣れるコツや最低限の口腔ケアなどの講習がなされました。

鳥取大学発のベンチャー企業・マリンナノファイバーは、カニ殻由来成分のキチンをナノレベルの超極細繊維(10~20nm)の状態で取り出して「キチンナノファイバー」を配合する「口腔ケアジェル」と「保湿ジェル」を紹介していました。「口腔ケアジェル」は、キチンナノファイバーの緻密で強固な被膜が歯垢の除去や歯石の沈着を予防し、荒れた粘膜を保護することで口腔内を清潔に保つなど、動物病院での利用が増えているようです。

グッズで気になったのが、ドッグライフデザインフランド・The Buddyのレザーカラーとリード。デザイン性だけでなく、ドッグトレーナーの知見が生かされています。今後、ドッグウェアも展開する予定とのことで、楽しみなブランドです。
「perotomo」は、ペット用の知育玩具おやつです。舌を清潔にするブラシ面と味のついた面に分かれたボールが回転することで、ペットが考えながら舐めて遊べます。底面には粘着テープが貼ってあるので、床や壁に設置することができます。

三州野安は、三州瓦の技で創った猫の家「瓦猫」を展示していました。三州三河地方は日本最大の瓦の産地です。三州野安は瓦一筋の100年企業です。鬼瓦職人が1つひとつ手作業で細工を施す「瓦猫」は、猫が爪を研いでも傷つかないほどの強度を持ちます。また、瓦の特性により夏は涼しく冬は暖かいので、一年中使うことができます。さらに、水で洗える陶器なので、いつまでも清潔で衛生的な空間を保つことが可能です。

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