犬との暮らしで知っておきたいこと Vol.1

【犬飼いTIPS】子犬のうちに慣らしておきたいこと

[2017/09/21 6:01 am | 編集部]

みなさんが子犬を家族に迎える時期は、生後2~3カ月のころが多いと思います。子犬が家族になったときから少しずつ慣らしておくと、成犬になってからの苦労が少なくて済むことがいくつかあります。犬の気質によっては慣れないこともありますが、できる限りチャレンジしておくことをオススメします。

キャリーケースに入ること

キャリーケースに慣れていないと入ることを嫌がったり、中で暴れてしまったりする犬もいます。しかしながら、動物病院への通院や入院、ペットホテル、緊急時の避難時など移動の際には必ずキャリーケースに入る必要があります。たとえば、扉を開けておき、中におもちゃなどを入れて、子犬を入れてみます。扉を閉めて、しばらくおもちゃで遊ばせます。慣れてくると扉を開けておくと、遊びたいときは自分から入っていくようになります。キャリーケースは楽しい場所と認識させてあげましょう。

ケージに入ること

キャリーケースと同様に慣らしておくと役立ちます。病気やケガで動きを制限したいとき、緊急時に避難生活をするときはケージに入ることが必要で、そのときになって急にケージに入ることは、慣れていないとストレスになります。たとえば、家の静かなところに常時ケージを設置しておいて、寝るときはケージでなど安心できる場所にしてあげるとよいでしょう。慣れてくると扉を開けておくと、寝るときは犬が自分から入っていくようになります。安心できる場所と認識させてあげましょう。

散歩デビュー前に外の刺激に慣らす

混合ワクチンの接種が済み、狂犬病ワクチン接種を終えるまでに子犬は生後4カ月に成長をしています。そして、お散歩デビューをしますが、子犬は生後3カ月を過ぎるころから、知らない場所や人、ほかの動物に対して警戒心を抱くようになります。それまでに、外の刺激に慣らしておくことが大切です。ただし、ワクチンが終えるまでは子犬を地面におろさないほうがよいので、ベランダから外を見せる、抱っこやカートに乗せて外を散歩するなどして、飼い主以外の人や犬、また、外のさまざまな刺激に慣らしておくとよいでしょう。そうすることで、比較的スムーズにお散歩デビューができます。

首輪やリードに慣らす

散歩に行くには首輪とリードが必需品です。いざ散歩デビューになってから嫌がることがないように、その前から慣らしておきましょう。まずは首輪をつけていることに慣れてもらいます。リードを着けると動かなくなる、リードを噛んでしまうなどの場合は、おもちゃなどで誘導するとそちらに気を取られて前に進みます。繰り返すうちに慣れていきますので、散歩デビューの前から挑戦してみましょう。

チャイムの音に慣らす

子犬のうちにチャイムに慣らしておくと、来客時にむやみに吠えたり、怒ったりすることなく、来客を迎えることができます。チャイムが鳴ると吠えるようなら、鳴ったら良よことが起きるという認識をさせるトレーニングをします。鳴って吠えなかったら褒めてあげる、またはおやつをあげるなど繰り返し練習してみましょう。

大きな音や機械音を聞くこと

犬は人間よりも優れた聴力をもっています。その聴力は人間の4~10倍とも言われています。そのため音に敏感であり、人間よりも苦手と感じる音も多いのです。とくに子犬のときには初めて聞く音が多いので、少しずつ慣らしていく必要があります。掃除機やドライヤー、バイク、電動工具など自然界にはない機械の音は理解ができず、逃げる、吠えるなどの行動をとることがあります。慣れる場合もありますので、いろいろな経験をさせておくとよいでしょう。

また、花火や雷など突然の爆音も苦手で、これらに対し犬は恐怖を感じ、ブルブルと震えることもあります。ときどき、花火大会の会場で犬を見かけますが、飼い主にとってはとても楽しいイベントでも、犬は苦手と思っていることもあります。ただし、苦手な音にも個体差があります。飼い主は子犬のころからいろいろな音を聞かせて、愛犬が苦手な音をできるだけ少なくするようにしてあげましょう。

体を触られること

子犬のころから体のいろいろな場所を触られることに慣らすことは、とても大切なことです。人に慣れるという性格形成にも役立ちますし、飼い主が全身を触ることで、病気やケガの早期発見にもなります。もし、子犬が嫌がるようなら、おもちゃなどで遊びながら慣らすとよいでしょう。

口を開けること

じつは口を開けることに慣らしておくことは、とても重要なのです。病気やケガをしたときには、薬を飲ませる必要があるので、慣れていると簡単にできます。飼い主が口を開けて、ポンと薬を飲ませることができるのです。また、歯磨きもできれば歯周病の予防にも役立ちます。子犬のころから慣らしておくとよいでしょう。

ブラッシングをすること

長毛種の場合は必ずブラッシングが必要になります。子犬のころから全身のブラッシングに慣らしておくことが大切です。毛が絡んでいたり、毛玉ができていたりすると子犬は痛いと感じます。そんなときは両手でほぐしてからブラッシングをするようにします。痛がっているのに無理に続けると子犬は「ブラッシングは嫌なもの」と認識してしまいます。そうなると飼い主がブラシを取り出しただけで逃げたり、隠れたりしてしまいます。痛くないように、遊びながら、楽しく慣らしていくとよいでしょう。

シャンプーをすること

子犬のうちから慣らしておくと、暴れることなくシャンプーをすることができます。初めは、洗面器にお湯を溜めて浸かることから始めます。何度か繰り返して、徐々にシャワーやドライヤーにも慣れていくように、段階をおって進めていくとよいでしょう。

爪を切ること

子犬のうちから爪切りを慣らしておきましょう。嫌がるときは「爪切りは嫌なもの」と認識しないようにすぐにやめます。続けてしまうと飼い主が爪切りを取り出しただけで、逃げたり、隠れたりするようになってしまいます。くつろいでいたり、落ち着いているときに、1日1本切るというくらいの感じで、徐々に慣らしていきましょう。

クルマに乗ること

お出かけや動物病院への通院、ペットホテル、緊急時の避難時など移動の際には、クルマを交通手段として使う飼い主が多いと思います。慣れていないとクルマ酔いをし、嫌な経験としてずっと続いてしまう場合があります。子犬のころからクルマに慣らしておくことが大切です。クルマに乗ったらよいことがあると認識をさせるため、車内でおもちゃなどを使って遊び、子犬にとって楽しいことを繰り返し経験させます。できればエンジンをかけてその振動なども感じさせます。慣れてきたら短い距離のドライブをし、到着する場所は公園など楽しい場所にします。徐々にクルマに乗る時間を増やしていくとよいでしょう。

まとめ

いかがでしたか? 子犬のうちからさまざまな経験をしておくことは、とても大切なことです。「嫌なもの」と認識しないように、どんな経験も楽しいものになるように遊びながら行うことがポイントです。成犬になってからの苦労が軽減できますので、子犬を迎えた人はぜひとも試してみましょう。

[編集部]