知っておきたい愛犬のお墓のこと

[2016/06/20 6:00 am | 編集部]

Q:愛犬を自宅の庭に埋葬しても問題ないですか?

A:自分の土地であればOK。

愛犬を自宅の庭に埋葬することは問題にはなりません。あくまでも自分や家族名義の土地になります。他人名義の土地や公園など、公共の場に埋葬することは犯罪(廃棄物の不法投棄)になります。また、海などに投棄することも同じく犯罪になりますので、十分に気をつけてください。

火葬しないで土葬する場合は、穴を深く掘ります。そうしないとほかの動物に掘り起こされたり、ニオイが出てしまうこともあります。しっかりと1メートルくらいの深さまで掘って、埋葬するようにしましょう。

しかし、最近では環境問題を重視して、土葬する場合でも火葬後に埋葬するほうが主流になっています。自宅の庭であっても、不衛生にならないようにすることが大切です。

Q:愛犬を火葬する場合、どこに依頼したらいいですか?

A:地方自治体や民間の火葬業者に依頼しましょう。

地方自治体では、人間の火葬場にペットの火葬施設を併設しているところがあります。施設の詳細や料金などについては、それぞれ違いますので、直接問い合わせるとよいでしょう。

民間業者の場合は、下記のようないくつかの方法があります。いずれにしても、業者により料金や付随するサービスが違いますので、比較して自分の考えに近いものを選択することが大切です。

・合同葬
合同葬とは、ほかのペットと一緒にお経などをあげてもらい、その後、合同で火葬をしてもらう葬儀の方法です。基本的に遺骨はほかのペットと混合されます。火葬の立ち合いやお骨上げなどはできません。遺骨は共同墓地や合同供養塔などに埋葬されます。火葬場には自分で出向くか、業者に愛犬の遺体を預けて、その後のすべての事項を依頼することもできます。

・一任個別葬
一任個別葬とは、お経などをあげてもらう葬儀後に、個別に火葬してもらう葬儀の方法です。葬儀社にすべての業務を一任することになりますので、火葬の立ち合いやお骨上げなどはできません。遺骨は納骨や埋葬、返骨もできます。

・立ち合い個別葬
立ち合い個別葬とは、お経などをあげてもらう葬儀のあと、個別に火葬してもらう葬儀の方法です。葬儀社に一任するのではなく、飼い主の立ち合いのもと火葬をし、お骨上げを行います。遺骨は、納骨や埋葬、返骨もできます。

・自宅葬
自宅葬とは、葬儀社が自宅まで出向いて、すべての業務を行う葬儀です。お経などをあげてもらう葬儀後に、移動火葬車にて火葬を行います。お骨上げもできます。人間と同じように友人や知人などを招き、「お葬式」というかたちで愛犬を見送ることも可能です。

しかし、悪質な業者も存在しますので、料金の詳細や総額などを事前に確認し、必ず書面で受け取るようにしましょう。基本的な火葬料金は小型犬・中型犬・大型犬・超大型犬に分けられていることが多く、犬の体重によっても変わりますので、体重を把握しておくといいでしょう。

Q:愛犬の遺骨はどう供養したらいいのでしょうか?

A:きちんとした決まりや法律はありません。

残念ながら、火葬後にどうするのかは、まだきちんと法律で定められていません。いくつかの選択肢がありますので、自分の考えに合うものを選びましょう。

・ペット霊園のお墓に埋葬する
合同供養塔は他のペットと一緒に埋葬する合同墓地です。遺骨は混合になりますが、費用は無料~数千円と安くなります。

個別墓地は、区画に墓石などを設置して、骨壺ごと埋葬する個別のお墓です。建立に10万円~数十万円、別途に年間の維持管理費がかかるのが一般的です。

・ペット霊園の納骨堂に納骨する
屋内の納骨堂を備えているペット霊園が増えています。棚式やロッカー式などの種類があり、費用も低価格のものから、数十万円するものまでさまざまです。最近では、人と一緒に入れるお墓も出てきています。

・手元供養・自宅供養する
最近では、ペットのメモリアルグッズが増えてきたので、人間と同じようにペット用仏壇や供養棚を用意して供養することが広まってきました。しかし、自宅のスペースの問題やいつまでもこのままではという感覚もあり、四十九日や一周忌などの節目にペット霊園に埋葬・納骨する人も増えています。グッズの費用は1000円~数万円と幅広いので、予算に合ったものを選ぶとよいでしょう。

・海洋葬・山林葬・空中葬などで散骨する
散骨をする場合には、遺骨をパウダー状に細かく砕いて行います。思い出の場所などで散骨を行うことも少しずつ広がっています。散骨は、通常数万円~数十万円かかると言われていますが、その後の費用がかからないのが大きなポイントです。

・そのほかの供養方法
樹木葬やお花畑葬など新しい形のペットの葬儀・供養もでてきました。通常は数万円かかると言われています。管理状態によっては年間管理費などがかかることもあります。

[編集部]