寝たきりシニア犬の床ずれへの対応

[2016/06/06 6:00 am | 編集部]

Q:寝たきりですが、足を動かして狼爪を引っ掛けて痛がります。いい解決策はありますか?

A:粘着性のある伸縮性包帯で巻きましょう。

まずは、狼爪が伸びていないか確認します。伸びていたら切って、爪やすりなどで切り口を滑らかにしておきます。狼爪を中心に、包帯を伸ばさずに3重くらいに巻きます。強すぎると血流が悪くなりますので、注意が必要しましょう。足がむくんでいないか、ときどき確認することが大切です。

Q:寝たきりになった場合に、床ずれを防ぐにはどうしたらいいでしょうか?

A:適切なベッドと寝返りケアが大切!

長時間同じ姿勢を続けていると、圧迫された部分の血流が悪くなり、皮膚がめくれたり、炎症が起こったりします。それを床ずれといいます。ひどくなるとその部分が壊死してしまいますので、介護で床ずれを防いであげる必要があります。

床ずれができやすいところは、頬、肩、腰、足首、踵などの骨が出っ張っている部分です。適切なベッドを用意して、床ずれを予防してあげましょう。

  • 身体の大きさに合うサイズ
  • 体圧分散できる高弾発・低反発な素材
  • 抜け毛が付きにくく、掃除がしやすい素材
  • 洗濯ができる素材
  • 夏は通気性がよく、涼しい素材
  • 冬は保温性が高く、体温を逃がさない素材

そして、2時間に1回は寝返りを打たせてあげましょう。皮膚が赤くなる、擦れて毛が薄くなるなどの症状が見られた場合は、かかりつけの動物病院で診てもらいましょう。何より、悪化させないことが大切です。

Q:床ずれを起こしてしまいましたが、ケアの方法を教えてください。

A:初期症状が見られたら、早めにかかりつけの病院へ。

毛が薄くなってきたり、その部分の皮膚が赤くなっていたり、床ずれの初期症状らしき状態が見られたら、悪化させないためにも早めに獣医師に診察してもらいましょう。初期の場合はクッションなどを使用して、その部分にかかる圧力を分散させてあげましょう。体圧分散に効果的なクッションが市販されていますので、身体に合ったサイズを購入することをオススメします。

クッションは同じところに当てたままにせず、こまめにいろいろな位置に移動させましょう。新たな床ずれを防ぐためです。すでにできてしまった床ずれは、傷の深さにより治療法が変わってきます。軽度なら外用薬を塗るくらいですみますが、重度になると壊死した組織を取り除く手術が必要な場合もあります。たかが床ずれと安易に考えず、早めに獣医師の指示を受けましょう。

Q:床ずれ部分のかさぶたがはがれそうですが、はがしても大丈夫でしょうか?

A:はがれないように注意し、獣医師のもとへ。

かさぶたをはがすのはやめましょう。厚めのガーゼを傷口に当てて、包帯などで巻きます。早めに獣医師に診てもらいましょう。

[編集部]