猫と一緒に旅に出よう! Vol.6

【猫旅】自宅感覚でペットと過ごせる宿に泊まる旅 ~TICAキャットショー九州に愛猫と参加

[2022/12/20 6:01 am | Cattery Amangroup/阪根美果]

福岡地下鉄七隈線の天神南駅から徒歩5分にある「コインズホステル天神」。ここはJR博多駅からもクルマで10分程度という交通の便がとてもよい場所に位置しています。宿の周りには飲食店も多く、食事に困ることはありません。

今回は福岡タワーで行われるキャットショーに参加するために、愛猫のパラシオとともに1泊2日の旅をしました。以前は猫が泊まれる宿はほとんどなかった福岡県でしたが、ここ数年はとても増えたという印象です。

今回はとても素敵なコンセプトを持つ「コインズホステル天神」とともに、猫と一緒の旅をご紹介します。

愛猫と初めての電車旅

通常の旅と異なり、キャットショーに参加すると荷物が多くなります。さらに、愛猫のパラシオは大型猫種のメインクーンなので、成猫ともなるとかなりの重量です。今回の旅のためにキャスター付きキャリーバックを購入しました。

また、初めての電車移動でしたのでいろいろなハプニングを想定して、少しでも身軽にとそのほかの荷物は事前にキャットショーの会場に宅急便で送っておきました。

自宅からJR南草津駅まではクルマで移動しました。在来線に乗って15分ほどで京都駅へ到着です。キャリーが快適だったのか、パラシオは鳴くこともなく落ち着いていました。

JR京都駅で新幹線に乗り換え、博多を目指します。事前に「エクスプレス予約」で「特大荷物スペースつき座席」を予約しました。私はいつも2列席の窓側を予約します。コンセントもありますし、落ち着くので。

ペットを新幹線に乗せるには手荷物の切符(290円)が必要です。みどりの窓口等で購入ができますので、今回もそれを購入してキャリーバックの見える位置に着けました。さあ、いよいよ新幹線に乗車です。

ペット同伴に嬉しい「ジャパンタクシー」

移動中に何度かパラシオの様子を見るためにキャリーバックを覗きましたが、鳴くこともなくほとんど寝ているようでした。何事もなく2時間40分ほどで博多駅に到着しました。博多駅からはタクシーで、キャットショーの会場である福岡タワーに移動します。

タクシーを待っていると、偶然にも荷物を載せるのに最適なワゴンタイプの車両「JPN TAXI(ジャパンタクシー)」が私の前にやってきました。トヨタ自動車がタクシー専用に開発した車両です。車いすでの乗降も考えてつくられているので足元が広く、そのままキャリーを乗せることができました。

キャスター付きキャリーバックの場合、そのまま乗せるとシートが汚れてしまう可能性があります。ですので、通常のタクシーの場合は、持参したビニールシートを後部座席敷いて乗せようと思っていました。

移動中に運転手さんに聞いたところ、予約する時に「ジャパンタクシーをお願いします」と伝えれば、この車両のタクシー迎えに来てくれるようです。荷物が多かったり、ペット連れには嬉しい車両です。

キャットショー1日目

コロナ禍が少し落ち着いてきたこともあり、博多駅周辺はクルマも混雑していました。いつもより時間がかかったようですが、30分ほどで福岡タワーのキャットショー会場に到着。余裕をもって会場入りができました。

今回のキャットショーはTICA傘下のフォレストキャットジャパンが主催するもので、子猫の部、成猫の部、ハウスホールドの部を合わせて約35頭の猫の参加です。ほかのショーではその倍以上の出陳頭数がいますが、今回は会場自体が小さいので、その頭数が最大なのです。

キャットショーを開催したくても、なかなかペット可の会場がなくて大変なようです。1日目、パラシオはとても頑張ってくれました。よい成績を頂けて良かったです。私も猫仲間といろいろな話をしながら、楽しく過ごしました。

「制限のないペットホテル」がコンセプトの宿

福岡タワーから宿までは、同じホテルに泊まる猫仲間が借りたレンタカーに同乗させてもらって移動しました。ホテルは繁華街に近く、移動時間帯も関係してあちこちで渋滞です。多少時間がかかりましたが、無事にホテルに到着しました。

宿には駐車場がないので、近隣の駐車場に停めることになります。チェックインは、フロントと思われる場所に掲示されている電話番号に連絡をするとホテルの方が来てくれます。宿泊代は予約時にカード決済済みなので、猫の宿泊費(1頭5,000円)だけその場で支払います。

宿泊者名簿とペット同伴宿泊滞在同意書を記入する必要がありますが、「記入して部屋に置いておいてください」とのことでした。部屋は鍵ではなく、暗証番号で電子キーを解除します。チェックイン時に暗証番号を書いたメモを渡されるので、外出時には必ず持って出る必要があります。

今回の私の部屋は4Fの7号室。階段しかないので、荷物を持って上がるのが大変でした。荷物が多い場合には下の階を予約されたほうがよいかもしれません。

私が宿泊する部屋はエコノミーツインルームで、シングルベッドが2台並べて置かれていました。部屋はとてもキレイで、しっかりと清掃が行き届いて清潔感を感じました。もちろん嫌なニオイもありません。

ワンルームですが狭さは感じません。洗面台のほか、エアコン、空気清浄機、テレビ、ミニテーブル、冷蔵庫、電子レンジ、電気ポットが備え付けられています。

この宿はペットに関する制限がありません。「制限のないペットホテル」がコンセプトであるように、室内ではペットをケージに入れず一緒に過ごすことができます。犬(大型犬もOK)・猫・うさぎ・モモンガ・サル・爬虫類などジャンルを問わず宿泊が可能です。部屋で自由になれるので、パラシオもストレスなく過ごせたようです。

各部屋はチェックアウト後に清掃されますが、毎回、消毒・除菌剤を使用して施設を清掃しているそうです。また、シーツやタオルは60℃以上の高温で洗濯。衛生管理を徹底している安心できる宿なのです。

シャワールーム(浴槽なし)にはシャンプーリンス、ボディソープ、洗面台にはハンドウォッシュ、歯ブラシ(歯磨き粉付き)、また脱衣かごにはバスタオル1枚、フェイスタオル1枚が置いてありました。

ペットのケージやペット用品は部屋には一切ありません。共有部分の階段の踊り場にペット用の食器、足拭きウエットティッシュ、ペットシーツ(レギュラー)が少し置いてありますが、数には限りがあります。基本的に必要なものは、飼い主が持参したほうがよいでしょう。私が持参したのは下記のものです。

・折り畳み式テントケージ ・敷きマット ・猫トイレ ・猫砂
・トイレ用ペットシーツ ・ウエットティッシュ ・ビニール袋
・食器 ・フード ・除菌消臭剤 ・タオル ・猫のおもちゃ
・粘着ローラー ・グルーミング用品


お酒や軽食であれば2Fに併設されたペットを同伴できる「ドッグ&カフェバー」で飲食できます。しかし、本格的な食事ではないので、食べ物を持ち込まない場合にはペットを置いて外出する必要があります。

また、シャワーを浴びたりする際にもペットから目を離すことになるので、爪とぎなどの悪戯をするようであれば何かしらのケージが必要だと思います。テントケージの場合は稀にチャックを開けて出てしまう、あるいはテントを破って出てしまうことがあるので、愛猫の性格や行動に合わせた用意が必要でしょう。

狭いところが苦手という愛猫の場合には、留守番の際にはシャワールームを活用するのもひとつの方法です。1畳程度の広さがあり、腰の高さまで防水パネルで覆われているので壁を傷つけることもありません。トイレと水・ドライフード、安心できるようにキャリーバックの扉を開けて置いたり、ベッドを置いてあげるとよいと思いました。

宿から徒歩2分の猫仲間と夕食を味わう

宿の周辺には飲食店がたくさんあります。徒歩圏内で夕食を済ますことができるのでとても便利です。じつは宿の1Fにも「めでた屋」という居酒屋があります。今回は同じ宿に泊まる猫仲間と一緒に、宿から歩いて2分くらいの場所にある「みなみ」という名前の居酒屋で夕食を取ることにしました。

カウンターとテーブル席があるお店で、メニューも多彩。カウンター奥のホワイトボードにぎっしりと書かれていました。オススメのメニューはお店の方が勧めてくれます。お刺身の盛り合わせ、手羽先の唐揚げ、厚あげ焼、もつ鍋など、日本酒とともにおいしくいただきました。

猫仲間とのおしゃべりも楽しくて、おかげで食事の画像を撮るのをすっかり忘れてしまいました(笑)。お店の方も常連客の方もとても気さくな方ばかり。この宿に泊まる際にはまたこのお店に立ち寄りたいと思いました。

猫じゃらしで遊んでストレスフリー!

最近は猫もハーネスを付けたり、ペットカートに乗せて外出する飼い主も多く見かけるようになりました。福岡市内では、季節によって違う花が観賞できる国営海の中道海浜公園や池や庭園が美しい大濠公園、海沿いにある福岡市海浜公園「海っぴビーチ」などペット可のお出かけスポットがたくさんあります。

また、有名な太宰府天満宮の境内(本殿はペット不可)を散歩するのもオススメです。事前にインターネットで検索をしながら、旅の予定を決めておくと愛猫とともに安心して楽しむことができるでしょう。

わが家の猫は完全室内飼育なので、宿の部屋で遊びました。猫の宿泊不可、また宿泊可の場合でもケージの外には出せない宿が多いなか、この宿は本当に貴重です。今回はいろいろな種類の猫じゃらしを持参していたので、パラシオも充分に遊ぶことができました。「フリーって最高!」と思いました。

ただし、気を付けたいのは、部屋にあるコンセントや電源コードはそのままで、ペット対策がなされていません。噛み癖がある、悪戯癖があるペットの場合には注意が必要です。荷物などを周辺に置いて隠すなどの対策をしたほうがよいでしょう。

滞在中、ほかの部屋のペットの声や生活音はまったくしませんでした。音を気にしなくてよいのは、飼い主としてとても嬉しいことです。防音がしっかりとなされている快適な宿だと思いました。

ただ1点、深夜に宿に戻って来た別の部屋に泊まる人の話し声が大きく、玄関の隙間から聞こえてきます。その声で目が覚めました。パラシオも飛び起きていました。お酒を飲んで酔っているようでしたが、宿泊客のマナーとしてほかの宿泊者への気遣いが大切だと感じました。

キャットショー2日目

7時30分に起床して、パラシオは早めの朝食です。私は宿の近くのコンビニエンスストアでサンドイッチとコーヒーを購入して、部屋でいただくことにしました。

今回のキャットショーは通常よりも開始時間が遅かったので、チェックアウトするまでゆっくりとした時間を過ごすことができました。パラシオのグルーミングもしっかりできました。出発の準備をして、持参した粘着ローラーで布団や床をお掃除。忘れ物がないかしっかり確認して部屋を出ました。

2日目のキャットショーの開始時間は11:30。この目もパラシオは頑張ってくれました。控えケージでは私の手の上に頭を乗せて寝ていました。少しずつキャットショーの会場でも、リラックスできるようになりました。今回も付き合ってくれたことに感謝です。

15:00にはキャットショーも終了し、片付けをして博多駅に向かいました。帰路も2時間40分程で京都駅に到着。そこから在来線に乗り換えてJR南草津駅まで行き、駅近くの駐車場に停めていたクルマでわが家に戻ります。こうして今回の1泊2日の旅が終わりました。

まとめ

今回の旅もキャットショーへの参加が目的でした。お世話になった「コインズホステル天神」はとても快適な宿でした。愛猫が部屋で自由に過ごせることはもちろん、清潔感もあり、音も気にならない。また、徒歩圏内にいろいろな飲食店があるのも利便性が高くよいと思いました。

今回は利用しませんでしたが、機会があれば宿に併設された「ドッグ&カフェバー」を利用したいと思います。私もパラシオもとても充実した1泊2日の旅でした!

[Cattery Amangroup/阪根美果]