猫との暮らしで知っておきたいこと Vol.27

【猫飼いTIPS】猫に好かれたい!!と思う人にオススメのテクニック

[2020/11/13 6:01 am | 編集部]

猫と出会ったときに何もしなくても好かれる人とそうでない人がいます。「動物に好かれるかどうかで本当の性格がわかる」なんていわれることも多いので、猫に威嚇されたり、逃げられたりしたときにショックを受けた人も多いのでは。しかし、そこには猫が嫌う何かしらの理由があります。

そもそも猫はデリケートな動物で、環境の変化や自分のペースが乱れるのを嫌います。そこにはもちろん個体差はありますが、知らない人に会うことや気がのらないときにベタベタされたり、抱っこされたりするのは基本的にダメ出しします。では、どうすれば猫に好かれるのか……。「猫」を知ること、理解することで解決できることもありそうです。今回は猫に好かれたい人にオススメのテクニックのお話です。

猫には4つの距離感がある

猫がほかの猫や人に対して感じている距離感は、4つに分けられるといわれています。仲良しの猫や飼い主さんが侵入することを許される「個人的距離」、顔見知りの猫や人が侵入することを許される「社会的距離」、見たことのない動物や人が侵入すると威嚇や攻撃などの自己防衛をする「臨界距離」、そして見たことのない動物や人が接近したら逃げ出す「逃走距離」です。

猫の逃走距離は2メートルまたそれ以上とされているので、もし、初対面の猫と仲良くなりたければ、自分から2メートル以内には近づかないほうが良いのです。まずは、しばらく離れたところに待機し、猫のほうから寄ってきてくれるのを待ちましょう。

落ち着きのある人を好む

猫はほとんど音を立てない動物です。気が付いたらそばにいたり、家のどこにいるかわらなかったり、足音がしないのです。そんな猫は自分と同じように物静かで、落ち着いた物腰の人を好みます。人よりも聴覚や視覚も敏感なので、それらを刺激しないようにすることが大切です。

実際に猫に会うとそのかわいらしさに興奮して、大きな声や動作で驚かせるような行動をとってしまう人が多いのです。また、体格のよい男性も気が付かないうちに猫を威嚇している可能性があります。腰を落とす、床に座るなどして怖がらせないことが大切です。「落ち着いた物腰」が猫に好かれる基本です。

ゆっくりした「1オクターブ高い声」が最大の武器

猫の聴力は鋭く、人の約3倍の60ヘルツまで聞き取れます。喜びや興奮などのプラスの感情を表すときに高い声を出すともいわれていて、女性の声のほうが猫に好かれる傾向にあります。ゆっくりと優しく、静かに、「君のことが好きだよ」という想いを込めて、いつもよりも「1オクターブ高い声」を心がけて話しかけるとよいでしょう。それが猫に好印象をもたらします。

また、自然界では大きな動物ほど低い声を出して威嚇することが多いので、その影響もあるといわれています。猫が低い声で唸るのは、少しでも体を大きく見せるためと考えられています。ですから、高い声は小さい動物の声とも認識しているようです。猫にとって高い声は安心できる声なのです。

香水などの強いニオイは嫌われる

猫は犬ほどではありませんが、人の数万~数十万倍の臭覚を持っています。いつも毛繕いをして、体に付いたニオイを消す努力をする清潔好きの動物であることも知られています。ですから、人が使用する香水のニオイは猫には強すぎます。最近は洗濯時の柔軟剤にもかなり強い香りが残るものもあり、それを嫌う猫もいます。柑橘系やシトラス系などを嫌がる傾向が強いので、猫との対面時には注意が必要です。

3つの感情表現を知る

猫に好かれたいのであれば、彼らの気持ちを察してあげることが大切です。怖がっているのがわからなかったり、嫌がることを続けていたりすれば信頼関係を築くことはできません。猫と出会ったときにじっと正面から見ることは、猫の世界では威嚇になります。特に目が大きい人がこの行動をとると、猫も威嚇や攻撃をしてくる可能性が高くなります。猫はこのような感情をストレートにボディランゲージで示していますので、それを理解して、行動することが大切です。下記のような感情を表しているときには仲良くなるのは難しいでしょう。

 ▪尻尾を「ブンブン」振る → 不快
 ▪毛を逆立て尻尾を「ピン」と立てる → 恐怖・興奮
 ▪「シャー」と声を上げる → 怒り

逆に、喉を「ゴロゴロ」と鳴らす、尻尾を「ピン」と立ててすり寄ってくる、目を細めるなどは喜びや満足を表したボディランゲージです。このような感情のときには仲良くなれることでしょう。

ご飯をくれる人に懐く

猫もほかの動物と同じように、おいしいご飯をくれる人には本当によく懐きます。家族のなかで「私は猫に嫌われている」と思っているようなら、ご飯をあげる人になるとよいでしょう。きっと猫の態度も変わるはずです。

スキンシップはほどほどに

パソコンや勉強などをしていると、猫が自分から寄ってくることがあります。キーボードの上に乗って、そのまま座ってしまったりするので、人にとっては邪魔だと思う行動です。ですがそれは「かまってほしい」という猫のアピールなので、優しく撫でてあげるなどのスキンシップをしてあげましょう。 ただ、猫が嫌がる素振りを見せたら、すぐにやめることが大切です。そのまま続けることは嫌われることに繋がります。猫は気まぐれな動物です。気分は秋の空のようにコロコロと変わります。猫とのスキンシップはベタベタし過ぎない、かまい過ぎない、ほどほどにが鉄則。好かれたいなら、その気まぐれさに合わせましょう。

まとめ

猫好きであるならなおさらのこと、猫にとことん好かれたいと思っていることでしょう。しかし、その心とは裏腹に、猫はかまわれ過ぎるのは苦手。自由奔放、気ままな猫のことですから、自分の好きなようにさせてくれる人を好む傾向にあります。猫は「ツンデレ」といわれることが多いように、普段はぶっきらぼうですが、何かのきっかけで甘えてきます。その甘えてきたときこそが、好かれるチャンスです。落ち着いた物腰で、1オクターブ高い声を出し、優しく思いを込めて静かに話しかけます。ほどほどのスキンシップをとりながら、好きなおやつをあげましょう。そのテクニックを駆使すれば、甘えたいときには真っ先にあなたのところに来てくれることでしょう。

[編集部]