太鼓判ブリーダー日記Vol.190

ペットのカラーリング、みなさんはどう思いますか?

[2024/05/20 6:01 am | Cattery Amangroup/阪根美果]

数日前から動物虐待ではと論争になっている中国の「パンダ犬」。中国・江蘇省泰州市にある泰州動物園では、パンダカラーに染められたチャウチャウ犬が展示されているのです。

この犬の展示をきっかけに動物園には大勢の客が訪れるようになったそうです。しかし、喜ぶ人がいる一方で、犬の毛を染める行為が動物虐待なのではと物議を醸しています。

以前から中国のSNSなどでは、トラ柄に染められた犬などの動画があげられていました。それを見るたびに、「これってどうなの?」と思っていました。

報道によると、パンダ犬を動物園に販売した業者は動物虐待ではないと主張しています。毛染めに使う染料は日本から取り寄せた動物用のものなので、安全上の問題はないと……。でも動物園にそれを展示するというのは、何か違うように思います。

Pet博のキャットショーに参加した際に会場を見て回ると、毛染めをした犬を見かけました。パンダ犬のように全身を染めているわけではなく、一部の毛がピンクやブルーに染められていました。

その飼い主さんは「今はペット用のカラーリング剤も安全につくられているので、安心して使えるのよ」と話していました。人がするオシャレと同じということでしたが、私はあまり似合わないなぁと心のなかで思っていました。

私は反対派です。まず人と違うのは本人の意志ではないという点。それに動物は動くので、もし毛染の最中に目に入ったり、その粘膜面にカラーリング剤が入ったりすると、その子が辛い思いをすることになります。自分と置き換えて考えたら、目にカラーリング剤が入るなんて想像するだけで痛くなりますよね。

また、人でも20~30分はカラーリング剤をつけたまま放置しておく必要があって、時間の経過とともに垂れてくることもあります。毛染めにかかる時間は長いので、動物にとっては体力的にも問題はあると思っています。

毛染めは、動物にとっては不必要なもの。自然の毛色のままのほうが愛らしいし、素敵だと思うなぁ。

[Cattery Amangroup/阪根美果]