太鼓判ブリーダー日記Vol.47

猫はホワイトとブラックを識別できるのか?

[2020/04/28 6:01 am | Cattery Amangroup/阪根美果]

太鼓判ブリーダーが猫たちとの暮らしをご紹介。ほのぼのした日常やブリーダーならではの話など、いろいろな日常をお届けします。今回は、メインクーンのブリーダーCattery Amangroupの阪根美果さんです。

以前は、猫は色を識別できないだろうと考えられていました。しかし、最近の研究では猫の目の網膜状に円錐細胞(えんすいさいぼう)が存在するので、全色盲ではないことがわかっているそうです。色を感じるのは錐状体という視細胞で、これは明るい場所での視力と色の識別を行っています。人間など明るいところで行動することが多い動物は、この錐状体をたくさん持っているので、幅広く色彩を感じることができるというわけです。

我が家のメインクーンのカルーソ

猫の目にはこの錐状体が少なく、その大半は緑色を感知するものだと聞いたことがあります。そのほか、紫外線や青、黄色の識別はできるであろうと。そもそも猫の祖先が狩りをする時間帯は夕暮れから夜間、明け方で、また、捕食する動物も保護色で暗い色。暗いなかで活動的になる猫にとって、色彩はあまり重要ではなかったため、錐状体が発達しなかったのでしょう。

先日、わが家の愛猫をシャンプーしたのですが、乾かすのに人間用のドライヤーを使用しています。愛猫はキャットショーに参加しているので、ドライヤーには慣れています。同じ機種を色違いで2台持っているのですが、まず使用したのがホワイト。いつものように何の問題もなく、乾かすことができました。

ところが、別の日にブラックのドライヤーを使用しました。音も風量も変わらないのに、愛猫は急に「シャーッ」とドライヤーに向かって威嚇。そして、猫パンチを炸裂したのです。私は驚いて、もしかしたらと思い、ホワイトのドライヤーに変えました。愛猫は「違う猫?」と思うくらいに静かにドライヤーの風に当たっています。色がわかっていると確信しました。

人間とともに生活している愛猫たち。夜中に電気を点けると「なんだよ、寝てるのに」と迷惑そうな顔をする愛猫たちは、確実に明るいところで行動することが多くなっています。だとすると、人間と同じように錐状体が発達してきているのでは? 色を識別できるのではないかと思っています。

みなさんのお家の猫ちゃん達はいかがでしょうか?

[Cattery Amangroup/阪根美果]