犬・猫を学ぼう CERT.03

「ぺット災害危機管理士」4級&3級 編

[2020/12/21 6:01 am | 編集部]

犬や猫について学ぶことは、仕事として業に携わる人だけでなく一般の飼い主さんにもとても大切なことです。その知識や経験は、日々の愛犬や愛猫との生活に活かせるだけでなく、万が一のときに飼い主さんが力を発揮できることにもなります。愛犬や愛猫にとってそれほど安心なことはありません。犬や猫についての資格取得を目指した学びは、そんな知識や経験を正しい情報として得るために役立ちます。

しかし、インターネット上には数えきれないほどの資格等が紹介されていて、いったいどれが自分に向いているだろうかと迷ってしまいます。そこで、ペトハピのスタッフが実際に資格取得を目指して、体験してみることにしました。

今回は、全日本動物専門教育協会が実施している「ペット災害危機管理士」の4級と3級を同時に受講し、認定資格取得を目指しました。この資格は、東日本大震災の教訓から、環境省が策定したガイドラインに沿って、災害時の避難準備やペット同行避難時及び避難生活でのスペシャリストを育成する専門プログラムになっています。さらに2級や1級へ進むと、講師としての役割を担うことになる認定資格です。

災害が多発する日本において、有資格者が増えることで飼い主の意識の向上を図り、さらに連携をすることで、安心・安全サポートを強力にかつ効果的に行うことのできる環境とコミュニティー創りを目的としています。

まずはインターネットで申し込み

この講座は通学と通信の選択ができます。通学の場合は、指定日時の講習を受けたあとに認定試験を受けることになるのですが、私は自分のペースで学ぶことができる通信を選びました。まずは、協会のサイトから申し込みをします。4級(受講料1万円)と3級(受講料1万5000円)は同時に申し込みが可能です。受講料には、教材一式、認定試験問題、採点料、送料、消費税が全て含まれています。受講料を支払うと、教材が送られてきます。学習の期間は4カ月が目安になっています。

どんなことを学ぶの?

まず、4級では国や行政の取り組みとして、ペット同行避難と災害時の動物救護活動や災害や準備情報の取得方法などを学びます。地震・津波・火山・風水害などの災害対策や、実際に起こった災害についての事例を知ることで、飼い主としての災害に向けての心構えやどのような準備をしたらよいのかを考えていく内容です。備蓄食料や非常持ち出し品、安否確認の方法、近所や飼い主との連携、避難の種類、ペット同行避難についてなど具体的に役立つ情報が満載です。

次の3級では、4級の復習を行いつつ、より深い内容について学びます。日本で起きた自然災害に学びながら、避難行動についての知識を深めます。避難指示・避難勧告、被害想定やハザードマップ等を理解します。ペット同行避難についてもより詳しく学びますが、その前に必要な避難所と避難生活が実際にはどのようなものなのかを理解し、ペット同行避難に多いトラブルを回避できるように指南しています。また、人とペットの注意する疾病についても学びます。

4級と3級の教材には、テキストのほかに「ハイライト映像DVD」や「理解を深めるためのフォローアップテキスト」がそれぞれに付いてきます。ですから、テキストを読み込んで、それらを活用して学んでいくことをオススメします。私の場合はそれぞれを3回ずつ繰り返し、法律などの理解しにくい箇所は、チェックを入れてさらに読み込みました。

合格すると認定証が受け取れる

自宅で誰にも監視されずに試験を受けるわけですから、テキストを見ながら解答用紙に記入ができます。しかしな、「それでは身にならない」と考え、真面目に勉強して、真面目に試験を受けました(笑)

4級と3級の解答用紙を協会事務局に送ると、約2週間後に合否通知書が届きます。合格者には修了証(カードサイズ)が同封されてきます。そのほか、希望をすれば「顔写真入り認定証(カードサイズ/5500円)」、自宅に掲示できる「認定証書(A4サイズ/1万1000円)」、店舗・関連施設に掲示できる「資格取得者在勤施設証明証(1万1000円)」を発行してもらえます。私は特に必要ないので、修了証だけ受け取りました。

なお、継続的に必要な知識・能力の維持、また、新たな情報の収集のため、認定有効期間は取得年月日から2年間になっています。更新の時期になると、登録したメールアドレスに更新の案内が届きます。更新する場合には、その意思を伝えるとともに、更新料を支払います。更新料はその級により違いますので、注意が必要です。

まとめ

この認定資格は、国や環境省が実際に公表している情報をもとに作成された内容なので、災害時に人にもペットにも必要な知識や情報がわかりやすくまとめられています。犬や猫などのペットは自分で災害に備えることができませんので、飼い主が正しい知識を習得して備えておくことが大切です。「ペット災害危機管理士」は、その備えとして満足のいく認定資格だと思います。いざというときにきっと役立つことでしょう。

難易度

★★☆☆☆(やや簡単レベル)

[編集部]