先日、自宅で仕事をしていると、玄関のチャイムが鳴りました。宅急便の場合には、トラックの音がするのでチャイムが鳴る前に気が付きます。しかし、その音はしなかったので、ご近所の方かなと思いながら玄関を開けました。
すると、そこには面識のない女性が2人。「はい、何でしょうか?」と尋ねると、「猫ちゃんを見せていただけませんか!?」ということでした。
「わが家は一般家庭で繁殖をしているので、事前にご予約を頂かないとご見学は受けていないのですが」と伝えると、「私は以前、この家に住んでいた○○と申します。少し前にも訪ねて来たのですが、そのときはお留守のようでしたので出直しました」と言うではありませんか。
私が信楽の家を購入するときにお世話になった不動産会社の人から、その○○さんという名前は聞いていました。もともとこの家を建てた方で、この家の売主ではなく、その前の住人でした。
私は驚いて、「どうして猫を飼っていて、ブリーダーをしているということがわかったのですか?」と尋ねると、「阪根さんが出演している甲賀市のケーブルテレビの番組を私の親戚が見て、移住をされたという家はあなたが住んでいた家ではないかと連絡がきたのです。見たら本当に私が住んでいた家だったので……。キレイに住んでいただいている嬉しさと懐かしさ、それと素敵な猫ちゃんがたくさんいて、どうしても見せていただきたくて訪ねてきてしまいました」とのこと。急なことでしたので私はどうしようかと思いましたが、京都から来てくださったことや自分が育った実家を懐かしく思うのは当然のことだと思い、見ていただくことにしました。
2人を家のなかに案内すると、変わっている部分と変わっていない部分があると興味津々。当時の記憶が戻ってきたと嬉しそうでした。わが家の猫たちとも対面して、とても喜んでくれました。私も○○さんが住んでいた当時の話などを聞くことができて、とても有意義な時間となりました。
私が出演したのは「粋な移住者」という番組ですが、そこからこのような出会いに繋がるとは思いもしませんでした。思いがけないご縁に嬉しさを感じるとともに、「大切に住んでいこう」とあらためて思いました。