たくさんの人の心を癒やした捨て犬のおんがえし『神様のおつかい犬 純平』

[2023/07/19 6:00 am | 編集部]

ハート出版は、平成の時代に起きて読み継がれた「純平」の話を、これから小学生になる令和の子どもたちにも読んでほしいとの願いを込めて、児童書『神様のおつかい犬 純平』として発売しました。

目と心に傷を負った子犬はその容貌から「クマ」と名付けられ、地元の動物愛護の人たちに保護されていました。ところが、報道で知った全国の人から「飼いたい」「会いたい」との電話などが殺到。そのなかから一通の手紙をくれた東京の救世軍が運営する社会福祉慈善の施設に引き取られることに。

その施設は病気やさまざまな事情で住居に困っている人たちを保護し、一時的に無償で暮らしてもらっているところでした。そこで「クマ」から「純平」に改名された子犬は、施設の人たちを癒やし、みんなから愛され、人のぬくもりを感じながら育ち、街の有名犬になっていきました。

純平の由来は「純粋に平和を愛する」で、寄宿者のひとりが昔、飼っていた飼い犬の名前だそうです。人が願うのはいつの世も平和や心の平安で、人も犬も一人では生きられない、助け助けられ、愛し愛されていく、同じ生き物なのかもしれません。

そんな純平にも、やがて寿命がおとずれます。引き取ってくれた当時の寄宿者も出ていき、何度も入れ替わっていました。そんな純平と周りの人々とのお別れの場面を加えて出版されたのが『新装改訂版 目をふさがれた犬 純平』です。

そして、平成から令和の御代に代わり5年が過ぎました。動物虐待はなくなってほしいですが、心ある人間との出会いによって必ず幸せになれることを、令和生まれの子どもたちにも知ってほしいと願わずにはいられません。

『神様のおつかい犬 純平』
【著者】関朝之
【仕様】A5判上製・160ページ
【定価】1,650円
【ISBN】978-4802401562
【URL】https://www.810.co.jp/hon/ISBN978-4-8024-0156-2.html

[編集部]