2月1日(金)~3日(日)までの3日間、幕張メッセで国内最大級のキャンピングカーイベント「ジャパンキャンピングカーショー2019」が開催されました。
今回はジギー編集員も同行して“ペット目線”でチェックしてみました。会場内でも、多くの友達に会ったように、愛犬家にとってもキャンピングカーは注目のようです。通路は導線にカーペットが敷かれてあるので、犬にも歩きやすく配慮されていました。
キャンピングカーで旅のスタイルも変わる
毎年7万人近くの来場者で盛り上がるこのイベント。流行の車中泊モデルから、最新キャンピングカーまで全国から一同に集結し、キャンピングカーの見本市といったところです。国内のキャンピングカー市場規模は400億円を突破し、国内総保有台数も10万台を超えたように、堅調に成長を続けています。
もちろん、メインはレジャーのためのキャンピングカーです。会場内には大型のキャンピングカーから軽キャンピングカーまで、各社が個性的なキャンピングカーを提案していました。もちろん、海外の映画などでもよく見る大型のキャンピングカーやトレーラーに憧れはありますが、日本の環境を考えるとハイエースなどを改造した「バンコン」が主流なのだと思います。さらに、軽ワゴンや軽トラックをベースにした「軽キャンパー」は、日本独自のつくり込みの妙により快適な生活が送れるのだということも実感できました。
そして、ペット仕様のキャンピングカーも見られました。ペット可の宿泊施設が増えてきたといっても、犬だけ、中型犬までといった規制がある施設もあります。また、鳴き声を気にする人も多いと思います。そんな時に、キャンピングカーなら、普段の生活の延長線上でペットと旅行やアウトドアが楽しめます。
キャンピングカーの別の活用ニーズ
そんななかで、目についたのが「電気」。充電や発電といったキーワードが散見されました。もちろん、電気があることによってキャンピングカーのも楽しみが広がります。しかしもうひとつ、震災での活用という用途で見ている人もいました。
実際に太陽光発電パネルなどを装備したモデルも展示されており、晴天時の発電量、充電池の容量、使用時間などの質問がされていました。
皆さんの記憶に新しい熊本地震。多くの方々が被災し、避難所生活を余儀なくされました。そのなかで、あらためて「ペット同行避難」の難しさが浮き彫りになりました。
環境省でも東日本大震災の経験をふまえ「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」を2013年に策定し、さらにこの震災を教訓に「人とペットの災害対策ガイドライン」と改訂しました。
しかし、このガイドラインは自治体によって周知・扱われ方もまちまちで、さらに避難所では責任者のさじ加減によって対応が異なりました。ペットに理解のない責任者だと、そもそもペット同伴で避難所に入ることができなかったという現実もありました。
また、いざこざを避ける意味もあり、はじめから避難所には行かず、クルマのなかで生活する飼い主とペットも多くいました。多くの人は自家用車なので、生活にも制約が大きかったようです。
そんなときに、キャンピングカーなら……と考えるのは普通のことだと思います。そして、太陽光発電や充電設備が装備されていれば、かなりの期間、これまでの日常に近い生活ができる可能性が高いと考えられるからです。
レジャーだけでなく、地震大国に暮らす私たち日本人にとって、キャンピングカーはレジャーだけでなく、災害にも活用できるというニーズも内包していると感じました。