犬や猫の気持ちがわかり、健康管理にも役立つペット用ウェアラブル

[2017/01/23 6:02 am | 編集部]

腕時計やリストバンド、カメラ、眼鏡、衣服など、さまざまなアイテムが登場しているウェアラブル端末。最近では、VR/AR技術を使った音楽やゲーム、スポーツを楽しむニュースなどを目にする機会も増えたのではないでしょうか。

ますます注目の高まるウェアラブル端末ですが、ペットの世界でも活用が進んでいます。ペトハピの記事でも、愛犬の健康管理に役立つ「MOTION」「INUPATHY」「わんダント2」「しらせるアム」などをご紹介してきました。

今年もウェアラブル総合展「ウェアラブルEXPO」が1月17日~19日まで開催されましたが、昨年は「しらせるアム」を出展していたAnicallが新たなペット用ウェアラブル端末を展示していました。まだ開発中ではありますが、どんな製品なのかご紹介します。

現在、Anicallが開発を進めているのが「Anicall バイタルスーツ」。この製品は、心拍センサー、GPS、通信端末などを装備するジャケット型のウェアラブル端末。犬や猫の「ストレス・リラックス解析」「疲労検出」「訓練反応確認」「指示反応のメンタル解析」などのデータをクラウドデータベース上に自動収集。そのデータをスマートフォンで確認できます。

首輪のオレンジの部分が「しらせるアム」
なかにはこうしたセンサーが入っています
「Anicall バイタルスーツ」を装着中のしたワンちゃん

「Anicall バイタルスーツ」は、ドッグトレーナーからトレーニングの面で期待を寄せられているそうです。犬が興奮していたり、緊張していたりすると、当然のことながらトレーニングの効果も期待できません。逆にリラックスした状態であれば、効果的なトレーニングをすることができます。「犬の心の動き」をデータで見れば、その効果的なトレーニングが実現できるというわけです。

そうした「犬の心の動き」のデータを正しく解析するために、「興奮して遊ぶ」「気持ちよく散歩する」「軽快な速歩」「心地よい睡眠」など、さまざまな状態を計測しているそうです。

しらせるアムを首輪に装着した猫ちゃん。睡眠中で心拍も落ち着いたリラックス状態

猫に関しては、関節痛の見極めに期待が寄せられているそうです。猫も高齢化が進み、関節を痛めている猫が増えるのを防ぎたいとのこと。猫は痛みを我慢しますが、その痛みは心拍に確実にあらわれるので、動きが少なくなって様子がおかしく、心拍のデータも高いときには、獣医師に診断・治療してもらえば重症化を防ぐことができます。

ペットは言葉を話すことができません。長く一緒に暮らしていれば、大切な様子の違いに気づくことはできても、軽症なのか重症なのか、そこまでは判断できません。獣医師の診察を受けることが大切ですが、心拍の数字でペットの健康状態を把握できるのは、心強いのではないでしょうか。

「Anicall バイタルスーツ」の開発は遅れ気味とのことですが、発売などが決まりましたら、またお知らせします。

[編集部]