ペットフードの良質化や医療の進歩、室内飼いが増えたことなどで、ペットの平均寿命は年々延びています。2015年には犬の平均寿命は全体で14.85歳となっています(ペットフード協会調べ)。
そんなペットご長寿時代のなか、アニコム損保は、ペット保険「どうぶつ健保」の保険金請求データをもとに、犬の寿命に関する調査・分析を行っています。
犬の平均寿命は13.7歳
犬の寿命は、体が大きいほど平均寿命が短く、小型になるほど長くなる傾向があると言われています。しかし、アニコム損保が2015年に東京大学と共同研究で行った調査では、体重5-10kgの小型群が14.2歳ともっとも長い寿命を示し、5kg以下の超小型群の13.8歳を上回ったそうです。また、小型犬と超大型群の間には、3歳程度の差があることも判明したそうです。
犬種別平均寿命の1位は「イタリアン・グレーハウンド」
そこで、アニコム損保が犬種別に調査を実施したところ、小型犬の「イタリアン・グレーハウンド」が15.1歳ともっとも長い寿命を示しています。2位は「ミニチュア・ダックスフンド」「トイ・プードル」の14.7歳で、その後は「柴犬」の14.5歳、「パピヨン」の14.4歳と続いています。
死亡原因は「腫瘍」がもっとも多い結果に
犬の死亡原因でもっとも多いのは、「腫瘍(13.4%)」で、「循環器系の疾患(11.1%)」が続く結果に。犬種別では、「腫瘍」がもっとも多い死因となる犬種は「ミニチュア・ダックスフンド」「ゴールデン・レトリーバー」「ウェルシュ・コーギー・ペンブローグ」などで、「循環器系疾患」の場合は「チワワ」「シー・ズー」「キャバリア・キングチャールズ・スパニエル」などで、犬種によって死因が異なるようです。
今回の調査の内容は、6月5日に行われる日仏獣医学会で発表予定だそうです。この結果が獣医療などに活かされるといいですね。とはいえ、やはり愛犬が長生きするためには、飼い主の健康管理が欠かせません。食事はもちろん、ストレスをためさせないように注意するなど、これからもきちんとお世話をしていきたいですね。
【調査方法】
2013年4月1日から2014年3月31日の間にアニコム損保に契約した犬435,987頭を対象に、生命表を作成し、平均寿命を犬種ごとに比較した。また、体重により分類したグループは超小型(5Kg未満)、小型(5-10Kg)、中型(10-20Kg)、大型(20-40Kg)、超大型(40Kg以上)の5つ。同期間に死亡した犬は8,311頭。