借主がペット可賃貸住宅で堂々とペットを飼うためには、モラルを遵守しながら生活することがもっとも大切です。それが、借主とペットの楽しく、充実した、幸せな生活へとつながります。
貸主も不動産会社も、ペットを飼うことにおいて何も問題が起こらなければ、ペット可の物件が増え、種類や頭数の制限がなくなることにもつながります。そして、割増の敷金や退去時の追加修繕費という考えもなくなり、物件探しも容易になるでしょう。
では、ペット可賃貸住宅において、借主はどのようなモラルを遵守したらいいのでしょうか? ペトハピでは、必要と思われることを「ペトハピ流 借主のモラル10か条」としました。人とペットの幸せな共生社会の実現を目指し、ペット可賃貸住宅において「ペトハピ流 借主のモラル10か条」の普及活動を積極的に行っていきます。
ペトハピ流 借主のモラル10か条
- つくろうよ ペットと遊ぶ 楽しい時間
- 無駄吠えは しつけと工夫で 防げます
- 騒音は 対策次第で 快音に
- 室内の 破損回避は 初日から
- におわない 消臭対策 万全に
- 排水口 流せば詰まる ぺットの毛
- トイレには 流すべからず ペットの便
- 守ろうよ ゴミの分別 きっちりと
- 清潔な 環境づくりで 健康維持
- 共用部 飼い主みんなで 美しく
2.無駄吠えは しつけと工夫で 防げます
犬の無駄吠えは、賃貸住宅では大きなクレームになります。現状では、ペット可であっても防音仕様にしている物件は少ないため、飼い主がしつけと工夫で解決する必要があります。飼い主の留守中や日中に鳴き続けていたり、飼い主が帰宅するたびに鳴いてしまったりと無駄吠えの状況はさまざまです。
犬の無駄吠えを直すコツは、その原因を取り除くことが大切です。我慢をさせるのではなく、犬の気持ちになって原因を考えてみましょう(無駄吠えを直すコツは、
犬のQ&Aや
ドッグトレーニングの連載などを参照してください)。
そのほかの工夫としては、
ケージなどの場所を窓際や隣の家に隣接する壁側には置かないこと。留守にするときには窓や部屋の扉などは閉めて、鳴き声がなるべく聞こえないようにするなど、できる限りの対策をしましょう。
4.室内の 破損回避は 初日から
賃貸住宅である以上、経年変化は別として、原状回復できる範囲で退去するのが基本です。破損などがあった場合、敷金でまかないきれないときは、追加修繕費を支払うことになります。ペットは飼い主が予想しない行動をとる場合があります。
もしものことを想定して、下記を参考に
引っ越した初日から破損への対策をしておきましょう。そうすることで、ペットと飼い主のお互いのストレスも軽減できます。そして、退去時に追加修繕費を払うなどの余計な出費をしないで済むことでしょう。
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壁
犬の場合は、壁をかじり穴を開ける場合があります。また、マーキングをして汚れることもあります。
猫の場合は、爪研ぎをして壁紙を剥がしたり、マーキングをして汚れたり、ニオイが取れなくなる場合があります(マーキングの改善策は
猫のQ&Aを参照してください)。
家具や物を置いて防ぐか、厚みのあるプラスチック製のシートなどで壁を覆って、直接ペットが壁に触れないようにしましょう。
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柱
犬の場合は、歯の生え変わりの時期など柱をかじることがあります。子犬を飼う場合には特に要注意です。
猫の場合は、爪研ぎをして傷つける場合があります。柱にカバーをしたり、前に物を置くなどして防ぎましょう。
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床
床の素材により破損の度合いは異なりますが、犬の場合は、犬種により床を掘って穴を開ける場合があります。また、マーキングを同じ場所にすることで床が腐ることもあります(マーキングの改善策は
犬のQ&Aを参照してください)。
猫の場合は、床にスプレーをすることで、ニオイが取れなくなったり、床が腐ることがあります。防水性のあるカーペットなどを敷いて防ぎましょう。
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畳
畳の部屋には、基本的にペット入室不可にしておいたほうがいいでしょう。
犬の場合は、穴を掘ることがあります。
猫の場合は、確実に畳で爪研ぎをします。マーキングやスプレーをすると拭き取ることができず、確実に畳に染み込みますので、取り換えるしかありません。
もし、入室させるなら、畳の上に防水性のあるカーペットなどを敷いて防ぎましょう。
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網戸
犬の場合は、外に出たい衝動で破ってしまったり、寄りかかっていて体重の重さで網戸の端が抜けてしまうことがあります。中型犬や大型犬は注意が必要です。
猫の場合は、網戸に登って穴を開けたり破ってしまうことがあります。窓を開ける場合は数センチ程度にするか、ガードを置くなどして防ぎましょう。
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襖、障子
犬の場合は、マーキングに注意が必要です。
猫の場合は、マーキングのほかに、障子を潜り抜けて穴を開け次々に穴を開けていきます。
襖や障子はガードが難しいので、初めからはずしてしまうのもひとつの方法でしょう。