ワクチン、花粉症、薬の飲ませ方……愛犬の健康を守るために覚えておきたいこと

[2015/11/03 12:00 pm | 編集部]

Q:太り過ぎの犬には食事療法のほかに何が必要でしょうか?

A:適度な運動をさせましょう。

犬の肥満の原因は食事の量が多い、食事の質が悪い、おやつの量が多い、運動が足りない、避妊去勢手術を受けた、などがあげられます。ダイエットさせるには、カロリーを抑えたフードを適量与え、おやつを減らして適度な運動をさせる必要があります。ただ、犬が不満に思わないような工夫が必要です。食事を減らしたと思わないよう回数を増やしてみたり、おやつも水分の多い大きめのものにしたり、運動も少しずつ増やして無理がないようにします。肥満はさまざまな病気やケガを誘発します。飼い主は心を鬼にして、獣医師に相談しながら犬のダイエットをサポートしましょう。

Q:狂犬病ワクチンや混合ワクチンは、必ず接種させた方がいいのでしょうか?

A:はい。必ず接種しましょう。

犬のワクチン接種はとても大切です。接種することにより、命の危険がある病気への感染を防ぐことができます。まず狂犬病ワクチン。これは狂犬病予防法により毎年1回の接種が義務付けられているものです。毎年4月~6月になると登録済みの犬の飼い主のもとに、ハガキや封書で集団接種の案内が届きます。その指定場所で接種するか、獣医師で接種するかいずれかの方法を取ることになります。

そのほか任意になりますが、予防接種が可能な病気は非常に多く、その組み合わせにより、1~11種の混合ワクチンに分類されています。とくに「犬ジステンバーウイルス(CDV)」「犬アデノウイルス(CAV)」「犬パルボウイルス(CPV)」に対するワクチンはすべての犬に受けさせたいコアワクチンに指定されています。どのワクチンを接種するかは獣医師と相談しながら選択するといいでしょう。

初めてのワクチンは母犬からの抗体が切れる生後2カ月ごろに行います。その後、生後3カ月ごろにもう一度接種します。その後は1年ごとに接種するのが一般的です。狂犬病ワクチンは生後4カ月ごろに接種します。その後は4月~6月の集団接種に合わせて接種するといいでしょう。ワクチン接種をせず、これらの病気にかかってしまったら、辛い思いをするのは大切な犬です。犬の体調を見ながらきちんとワクチン接種を受けさせましょう。

Q:蚊による犬フィラリア症を予防するにはどうしたらいいでしょうか?

A:月1回の投薬を続けることが大切です。

一番の予防は蚊に刺されないことですがそれには無理があります。蚊に刺されても犬フィラリアの幼虫が心臓や動脈にたどり着く前に駆除できるよう、駆虫薬を飲む方法が一般的です。「蚊の発生時期から1カ月後に飲み始め、いなくなる時期から1カ月後まで、毎月1回飲む」これが鉄則です。期間中は必ず飲ませましょう。蚊の発生時期には地域差がありますので、投薬期間については獣医師に相談するといいでしょう。

Q:ノミ・マダニを予防するにはどうしたらいいでしょうか?

A:予防薬は獣医師の処方で購入しましょう。

春先、暖かくなってくるにつれて悩まされるのがノミやダニ。散歩のときなど外部から犬に寄生してきます。犬が痒がっていたり、脱毛して赤いブツブツができていたら、ノミやダニに寄生されている証拠です。ダニは吸血すると落ちてしまいますが、ノミは飛び跳ね、カーペットや布団など室内で繁殖するので、駆除する必要があります。予防薬にはいろいろなものがありますが、安全性を重視し、獣医師の処方した予防薬を購入されることをオススメします。

Q:上手に薬を飲ませるコツはありますか?

A:普段から口に手を入れられることに慣らしておきましょう。

人間と同じように病気になったりケガをしたときに薬を飲ませる必要があります。子犬のときから口を開けたり、口の中に手を入れられたりすることに慣らしておくと、大人になっても嫌がらずに飲んでくれます。

まず犬の背中側に回り、動かないように犬の体を両足で挟んで固定します。片手で犬の頭を持って上に向かせ、もう片方の手で口を開き、錠剤を口の奥の真ん中に入れます。口を閉じて喉を何度かさするようにすると薬を飲み込みます。犬は喉を詰まらせやすいので、薬を飲ませた後シリンジやスポイトで水を飲ませてあげましょう。

粉薬の場合は少量の水や犬用ミルクに薬を混ぜて、シリンジやスポイトで飲ませるといいです。錠剤の場合と同じように犬の体と頭を固定し、上に向かせた状態で、犬歯の後ろにシリンジやスポイトを差し込んで、少しずつゆっくりと流し込んでいきます。液剤も同様の方法で飲ませます。薬を飲んだ後で口から泡を吹くことがありますが、しばらくすると落ち着きますので心配はいりません。人間が緊張しているとそれが犬にも伝わり、犬も警戒してしまします。落ち着いた気持ちで薬を飲ませるようにしましょう。

Q:口の周りに黒いボツボツができるのですが、これは何でしょうか?

A:ニキビかもしれません。

犬のニキビは鼻の短い犬種に多く発生します。多くは軽症で済みますが、悪化させてしまうと膿が溜まり、膿皮症に進行してしまうことがあります。犬のニキビの原因は、食後の口の汚れ、食器やおもちゃの不衛生、フードのアレルギーなどがあげられます。予防としては食後に濡れたタオルで口の周りを拭き取る、おもちゃを清潔にしておく、体に合った質のよいフードを探し出す、使用している食器を別の素材にしてみる、などです。またフードや水の容器をこまめに洗ってバクテリアの繁殖を防ぐことも大切です。数日続けても改善されない場合は、獣医師に相談することをオススメします。

Q:犬にも花粉症はありますか?

A:はい。急激に増えています。

春の時期になると、くしゃみだけが酷い、鼻水が酷い、痒みが酷いなどの症状がでる犬がいます。それ以外はいたって元気。人間同様、花粉症の原因ははっきりとわかっていません。時期が来れば自然に症状が治まるとは思いますが、あまりにひどい場合は、獣医師や専門家に相談することをオススメします。

[編集部]