愛犬のきれいな毛並みを保つために、ブラッシングとシャンプーについておさらいしよう

[2015/11/13 7:00 am | 編集部]

Q:ブラッシングはどれくらいの頻度ですればよいでしょうか?

A:毎日のブラッシングは健康のバロメーターになります。

ブラッシングの頻度は短毛種か長毛種か、また毛の質によっても異なります。換毛期には抜け毛の量が多いために頻度も上がりますが、これにも個体差があります。頻度は犬の状態を見ながら決めることになります。

ブラッシングは毛並みを整えたり抜け毛を除去したりすることが目的ですが、犬の体に触れることで健康をチェックできます。太ったか痩せたか、傷はないかしこりはないか、皮膚に異常はないか脱毛はないかなど「いつもと違う」に気がつくことができます。ただ、ブラッシングに慣れていない犬は、嫌がったらやめるのが基本です。無理に続けるとブラシや櫛を見ただけで逃げるようになってしまいます。少しずつ、時間をかけて行いましょう。短毛種の場合は1日1回、長毛種の場合は1日2回、それが健康のバロメーターとなるブラッシングの理想の回数です。犬の健康維持のためにも続けていきましょう。

Q:毛玉ができてしまったときはどうしたらいいでしょうか?

A:切らずに時間をかけてほぐしましょう。

長毛種は毎日ブラッシングしていても気がつくと毛玉ができていることがあります。耳の後ろ、顎の下、わきの下、お尻周りは毛玉ができやすく要注意です。小さなものはブラシや櫛でほぐれることが多いのですが、大きなものはなかなかほぐれません。ただ、その場合でもハサミで切るのはできるだけ避けてください。なぜなら、毛玉と間違えて皮膚を切ってしまうことが多いのです。大きくなった毛玉でも、端からゆっくりほぐしていけば犬の毛を切らずにきれいに整えることができます。どうしてもほぐれない場合は無理をせず、獣医師やトリマー(ペットの美容師)など、専門家に相談することをオススメします。

Q:肉球の間からはみ出した毛は切った方がいいのでしょうか?

A:とくに切る必要はありません。

短毛種の場合はそれほど目立ちませんが、長毛種の場合は肉球からはみ出している毛が気になることがあると思います。通常は切る必要はありませんが、床がフローリングの場合は注意が必要です。股関節に問題がある犬や高齢犬や太っている犬など、滑ってケガにつながる可能性がある場合は切ってあげるといいでしょう。ただし、ハサミで切るのは避けてください。犬が急に動いて肉球を切ってしまうことがあります。安全のため、ペット用のバリカンを使いましょう。無理な場合は獣医師やトリマーに相談することをオススメします。

Q:シャンプーはどれくらいの頻度ですればいいでしょうか?

A:シャンプーの頻度は犬の状態によります。

シャンプーの頻度は外出するかしないか、短毛種か長毛種かによって違います。外出する犬の場合はノミ、ダニ、汚れなどが気になるので、その都度専用剤でシャンプーした方がいいでしょう。完全室内飼育の短毛種なら、犬自身のグルーミングである程度の状態が保てますのでとくに必要ありません。

しかし、長毛種はそうはいきません。抜け毛も多いし、毛玉もできやすいので、犬自身のグルーミングではいい状態を保つことができません。最低でも3カ月に1度、きれいな状態を保つには月に1~2回のシャンプーをオススメします。ただ、洗い過ぎは皮膚や毛を傷めてしますので、状態を見ながら頻度を考えるといいでしょう。無理な場合は獣医師やトリマーに相談することをオススメします。

Q:家でシャンプーしたいのですが、どのようにすればいいでしょうか?

A:シャンプーにはコツがあります。

犬のシャンプーは怖がらせないことが大切です。初めての場合は少しずつ犬が慣れていくよう、やさしく洗ってあげましょう。

01:まずはブラッシングをして、もつれや抜け毛を取り除きます。

02:皮脂の分泌が激しいところは、濡らす前に脂落としを使用するといいでしょう。脂落としはメーカーにより使用方法が異なります。用法を守って使用しましょう。

03:洗面器に静かにお湯を張ります。シャワーのヘッドをお湯の中に浸けて、その状態でシャワーを出します。こうすると犬がシャワーの音に驚かずにすみます。

04:シャワーのヘッドをお湯から取り出し、音がしないようにすぐに犬の体にぴったりとつけます。犬の体をなぞるように動かして濡らしていきます。この際、顔や耳を濡らさないように気をつけましょう。

05:十分に犬の体が濡れたら、シャワーを止めてシャンプー剤をつけて洗います。台所用の網のスポンジに水を含ませ、そこにシャンプー剤をつけて洗うときれいに洗えます。1カ所につき20~30回程度こするといいでしょう。耳の後ろ、顎の下、わきの下、お尻周りは念入りに洗います。とくに尻尾(表側)の付け根から先端に向けての10センチくらいは皮脂の分泌が激しいので、念入りに洗いましょう。

06:「02」の方法でシャワーを出して、シャンプー剤が残らないように流します。手で触るとギシギシするまで完全に流しましょう。

07:リンスが必要な場合は使用方法に合わせてつけます。必要であれば「02」の方法で流します。

08:顔と耳の中を濡らしたガーゼなどで拭きます。汚れがひどい場合は歯ブラシを濡らしてこすります。

09:犬の体の水を切れるだけ切って、その後にタオルで拭きます。タオルは何枚か用意しておき、できるだけ水分を取るようにします。

10:ブラシや櫛でもつれを取ります。犬が痛がらないように注意します。

11:できるだけ犬から遠い位置で、ドライヤーのスイッチを入れます。驚かせないようゆっくりと犬の背中からドライヤーを当てていきます。ブラシや櫛で毛を伸ばしながら当てるときれいに仕上がります。根元までしっかり乾かしましょう。どうしてもドライヤーが苦手な場合は、しっかりとタオルドライして、後は犬自身のグルーミングに任せましょう。ただ、気温が低い時期には、体調を崩さないよう部屋の温度に注意をしてあげてください。

[編集部]