猫は運動させても痩せません。ダイエットには食事制限あるのみ

[2015/10/27 7:00 am | 編集部]

Q:太りすぎの猫には食事療法のほかに運動も必要でしょうか?

A:運動させても痩せません。

猫はもともと有酸素運動が苦手です。それに耐えられる心臓を持ち合わせていません。猫の肥満の原因は食べ過ぎです。痩せさせるにはカロリーを抑えたフードを適量与えるしかありません。肥満はさまざまな病気を誘発します。飼い主は心を鬼にして猫のダイエットをサポートしましょう。

Q:室内飼いでもワクチンは受けさせた方がいいのでしょうか?

A:はい。必ず接種しましょう。

猫のワクチン接種は人間と同じようにとても大切です。接種することで命に危険をおよぼす病気の感染を防ぐことができます。予防する病気の組み合わせにより「3種混合ワクチン」「4種混合ワクチン」「5種混合ワクチン」「7種混合ワクチン」「猫免疫不全ウイルス感染症に対する単体ワクチン」に分けられています。

とくに「3種混合ワクチン」は、猫を飼育する上で必要不可欠な「猫ウイルス性鼻器官支炎」「猫カリシウイルス感染症」「猫汎白血球減少症」の予防ワクチンを厳選しています。「4種混合ワクチン」は、猫白血病ウイルス感染症を加えたものです。

どのワクチンを接種するかで費用も変わりますので、獣医と相談しながら選択するといいでしょう。

初めてのワクチンは、母猫からの抗体が切れる生後2カ月ごろに行います。その後、生後3カ月ごろにもう一度接種します。その後は1年ごとに接種するのが一般的です。ワクチンを接種せずにこれらの病気にかかってしまったら、辛い思いをするのは大切な猫です。猫の体調を見ながらきちんとワクチン接種を受けさせましょう。

Q:上手に薬を飲ませるコツはありますか?

A:普段から口に手を入れられることに慣らしておきましょう。

人間と同じように病気になったりケガをしたときなどに薬を飲ませる必要があります。子猫のときから口を開けたり、口に中に手を入れられたりすることに慣らしておくと、大人になっても嫌がらずに飲んでくれます。

まず猫の背中側に回り、動かないように猫の体を両足で挟んで固定します。片手で猫の頭を持って上に向かせ、もう片方の手で口を開き、錠剤を口の奥の真ん中に入れます。口を閉じて喉を何度かさするようにすると薬を飲み込みます。猫は喉を詰まらせやすいので、薬を飲ませた後シリンジやスポイトで水を飲ませてあげましょう。

粉薬の場合は少量の水や猫用ミルクに薬を混ぜて、シリンジやスポイトで飲ませるといいです。錠剤の場合と同じように猫の体と頭を固定し、上に向かせた状態で、犬歯の後ろにシリンジやスポイトを差し込んで、少しずつゆっくりと流し込んでいきます。液剤も同様の方法で飲ませます。薬を飲んだ後で口から泡を吹くことがありますが、しばらくすると落ち着きますので心配はいりません。人間が緊張しているとそれが猫にも伝わり、猫も警戒してしまします。落ち着いた気持ちで薬を飲ませるようにしましょう。

Q:あごに黒いポツポツができるのですがこれは何でしょうか?

A:ニキビの一種です。

猫のニキビは皮脂の分泌が激しいところに発生します。多くは軽症で済みますが、悪化させてしまうと膿が溜まり、膿皮症に進行してしまうことがあります。黒いポツポツを発見したら濡れたタオルなどできれいに拭き取ってあげましょう。何度か繰り返すうちに改善されていくでしょう。数日続けても改善されない場合は獣医に相談することをオススメします。

猫ニキビは原因が不確かなので、確実な治療法がありません。予防として一般的なのは体に合ったフードを探し出すことです。品質にこだわることが大切です。また、使用している食器にアレルギー反応を起こしている場合もあります。食器を別の素材にしてみるのもいいでしょう。また、食器はこまめに洗いバクテリアの繁殖を防ぐことも大切です。

Q:猫にも花粉症はありますか?

A:はい。急激に増えています。

春の時期になるとくしゃみや鼻水といった症状が出る猫がいます。それ以外はいたって元気。人間同様、花粉症の原因ははっきりとわかっていません。時期が来れば自然に症状が治まるとは思いますが、あまりにひどい場合は獣医に相談することをオススメします。

Q:マイクロチップは体に害はないですか?

A:はい。害はありません。

マイクロチップはアメリカやヨーロッパでは広く知られていますが、日本では普及が遅れています。国が直接管理するシステムが構築されていないため、日本獣医師会がデーターベースを管理しています。マイクロチップには猫の身元に関する情報が入っています。迷子などになったときにはリーダー(読み取り装置)があれば身元がわかり、無事に飼い主のもとへ帰ることができるのです。

チップは直径2mm、長さ10mm程度の円柱形をしていて、猫の肩甲骨あたりの背中の皮下に注射器で埋め込みます。マイクロチップのメーカーは複数ありますが必ずISOの国際基準を満たしているものを選びましょう。

マイクロチップの最大のメリットは身元が確認できることです。それにより不幸な処分や飼い主の無責任な行動を防止できることになります。ただ、現在は普及率の低さからまだまだメリットが生かされていないのが現状です。盗難防止にはならない、リーダーがない病院が多い、他社のチップは読み取れない、個人情報漏えいの可能性があるなど、早急に国がシステムを構築することが望まれています。

[編集部]