2018年のペットフードの購買意欲をニールセンのレポートから考える

[2018/04/24 6:00 am | 編集部]

世界最大級のマーケティング調査・データ分析会社のニールセンが、アメリカにおける健康・ウェルネス市場についてのインサイトを公開しました。これは、コンビニエンスストアを含む全店舗を合わせた、米国における2017年12月30日までの52週間の合計から、消費者の意識や行動、背景から潜在的な購買意欲を分析したものです。

このレポートからわかることは、「より健康な生活を送りたい」「従来の製品よりも体に良い食品や飲料を選びたい」という消費者の想いということです。製品の原材料について、米国の消費者の68%が食品に何が「含まれていないか」に関心があると答えています。人工着色料など好ましくない添加物や特定の原材料を「不使用」とした製品を選ぶなど、健康的または社会性を意識した食品を優先して購入する意向であることがわかりました。

その結果、小売店内での乳製品、青果、ドッグフード、さらにさまざまな非食品における分類とカテゴリの枠組みに変化が起きているとしています。

出所:Nielsen Product Insider (ニールセン プロダクト インサイダー)

このインサイトで注目されるのは、ペット先進国といわれるアメリカで、ドッグフードを含むペットフードにおいても、私たち同様に人工的な添加物やアレルギーを起こす恐れのある原材料を不使用とするナチュラルフードへの要求が、ますます高まっているということです。上の図にもあるとおり、もっとも多い原材料が「肉」と「それ以外」の比率で、「肉」を重視する比率が2015年との比較で7.4ポイントも上昇していることがわかります。もともと肉食である犬の健康を維持するためには、「それ以外」を避ける傾向が強くなっているといえます。

これは、日本においても同じ流れにあります。犬・猫を家族として考え、健康でいてほしいという想いから、安全・安心、さらに健康によいナチュラルフードを選ぶ傾向が強くなっています。欧米の先進的なフードが多く紹介されるようになり、国内メーカーでも健康に配慮したフードが増えていることも、飼い主の健康志向に拍車をかけているのかもしれません。

健康で長生きしてほしい。それには、人もペットも同様だということだということです。フードを選ぶときには、裏面の原材料とともに、「肉」と「それ以外」の比率をみることも必要でしょう。

[編集部]