犬との暮らしで知っておきたいこと Vol.172

【犬飼いTIPS】春の換毛期の到来。大量の抜け毛飛散時の対処法

[2024/04/15 6:01 am | 編集部]

春と秋に発生する換毛期が始まりました。どれくらいの抜け毛があるかは、犬種や遺伝、健康状態やホルモンなどに影響されます。

犬の被毛には、シングルコートとダブルコートの2種類あります。ダブルコートとは、トップコート(オーバーコート)とアンダーコートの二重構造になっています。換毛期にはアンダーコートが生え替わります。もともと、犬は祖先であるオオカミの遺伝子から、ダブルコートです。

また、進化の過程でアンダーコートのない(少ない)シングルコートの犬種も現れるようになりました。シングルコートの犬種は換毛期がないとされていますが、抜け毛がないということではありません。年間を通して少しずつ生え替わります。今回は、抜け毛の理由や換毛期の対処法についてのお話です。

犬の換毛期とは

ダブルコートの犬種は、一般的にフカフカ、フワフワとした被毛を持ちます。綿毛とも呼ばれる柔らかいアンダーコートと、刺し毛とも呼ばれ強くて弾力のあるトップコートの2層で構成されています。

アンダーコートは断熱材の役割を果たし、犬の体を冬は暖かく、夏は涼しく保ちます。トップコートは、アンダーコートを保護したり、抜け落ちたあとに犬の皮膚に空気が循環するようにします。

犬にも私たちと同じように、毛の生え変わりのサイクル「毛周期」があります。一般的には以下の4段階とされています。

 成長期:新たな毛が生えたり元の毛が伸びる時期
 退行期:毛の成長が緩やかになる時期
 休止期:毛の成長が止まり、抜ける準備の時期
 脱毛期:毛が抜け落ち、毛の成長が再び始まる時期


季節の変化に伴い、ダブルコートの犬は温度と快適さに適応する必要があるため、アンダーコートが抜け落ちるので抜け毛が増えます。

抜け毛の時期

抜け毛は、日照時間に影響されるホルモンの変化によってコントロールされています。春になると日が伸び、冬の被毛は抜け落ち、より軽い夏の被毛に生え変わります。

逆に、秋になり日が短くなるにつれて、夏の被毛を脱ぎ、冬に向けてより重く厚い保護毛が生えてくるのです。冬の被毛は、夏の被毛よりも厚いので、春の抜け毛は秋の抜け毛よりも量が多くなります。

アンダーコートは年に2回抜けます。また、トップコートは年に1回抜けます。犬種にもよりますが、毎年の春と秋の約2~4週間、抜け毛の山ができます。

ただし、現代の犬は実際の抜け毛の量は減っていると考えられます。管理された室内の快適な環境で暮らしているため、年間を通じて一定量の抜け毛があることも要因でしょう。

健康なダブルコートの犬にとって抜け毛は普通のことですが、量が多すぎると感じたり、皮膚の炎症や行動の変化に気づいたりした場合は、獣医師に相談してください。

抜け毛が多い犬種

一部の犬種では、特に抜け毛の量が目立ちます。例えば、シベリアン・ハスキーやサモエドなどの北方原産の犬種は、換毛が日常ですが、毎年必ず2回の換毛期には特に多くなります。

超大型犬のレオンベルガーもダブルコートの犬種です。厚くふさふさしたトップコートと短くふわふわしたアンダーコートを持つため、抜け毛が多いことでも知られてます。

抜け毛は体格ではなく、被毛に関連しています。ポメラニアンの豊かなダブルコートは、この犬種のもっとも特徴的な魅力のひとつです。その美しい被毛を維持するためには頻繁なブラッシングが必要です。

そのほかにも、抜け毛が多い犬種をいくつかご紹介します。

 秋田犬
 柴犬
 セントバーナード
 ニューファンドランド
 グレート・ピレニーズ
 アラスカンマラミュート
 ゴールデン・レトリーバー
 ラブラドール・レトリーバー
 ジャーマンシェパード
 チャウチャウ
 オーストラリアンシェパード
 ウェルシュ・コーギー


抜け毛の対処法

適切な道具とグルーミングの方法、掃除方法を身につければ、すぐに抜け毛の達人になれます。以下の方法を参考にしてください。

まず、愛犬に必要なお手入れ方法を知ることです。ブリーダーから迎えた場合は、お手入れ方法を説明されるでしょう。また、ペットサロンに行ったときに、トリマーに家でのお手入れについて質問することもできます。

スリッカーブラシと金属製のコーム、短毛種にはグルーミングクローブ(手袋)などを用意します。ブリーダーやペットサロンで最適なツールを教えてもらうとよいでしょう。

毎日ブラッシングをする。現実的にいえば、少なくとも週に1~2回はブラッシングすることで、抜け毛を最小限に抑えることができます。ブラッシングは被毛や皮膚にもいいし、コミュニケーションにもなります。

お気に入りの洋服、特に黒い洋服はしばらくクローゼットにしまっておきましょう。衣類についた抜け毛は、エチケットブラシやコロコロなどで取り除きましょう。

空気清浄機を設置するのも効果的です。ペットの毛は私たちの髪の毛よりも細く軽いので、室内をふわふわ漂うことがあります。ペットの毛やフケは、アレルギーや喘息などの症状を悪化させる可能性があります。

もっとも一般的なのは、掃除機をかけることです。抜け毛が落ちているのに気がついたら、そのたびに掃除機をかけると、舞い上がりなども防ぐことができます。手軽に掃除できる、スティック型掃除機が便利です。

最後にもうひとつ。どんなことがあっても、ダブルコートの犬をバリカンなどで短く剃りあげてはいけません。涼しくなると思っている人が多いようですが、実際には逆効果でリスクをもたらす可能性があります。

例えば、被毛の質や色が変わってしまいますし、保温機能が失われてしまいます。何よりも夏の日差しから皮膚を保護されなくなります。

まとめ

愛犬と暮らしていると、ニオイと抜け毛の対策は快適な生活環境を維持するうえで避けられません。近年、ほとんどの犬が室内で過ごす時間が増えているので、より気になるのかもしれません。

愛犬との健康で幸せな生活を送るためには、生活環境を整えることです。それには、まず愛犬について学ぶことが大切です。ぜひ、換毛期にお手入れのに必要なことを学んでみましょう。

[編集部]