わが家は動物病院の2Fにあります。新しい家を探すときに、ブリーダーにとってこんなよい条件の場所はないと考え、店舗物件だったところを大家さんに交渉して住むことを許可していただいたのです。
国道に面しているために、昼間はクルマの音などで動物病院を訪れる犬や猫などの声はあまり聞こえません。しかし、夜中になるとクルマの通行量も少なくなり、耳を澄ますと鳴き声が聞こえてくることがあります。
入院しているのか、ペットホテルで滞在しているのかはわかりません。犬の場合には「ワンワン」ではなく「クーンクーン」と不安そうで、寂しそうで、悲しげな鳴き声です。猫の場合には「ニャオーン」と普段の鳴き声よりも長く、誰かを呼んでいるような感じです。聞いているととても切なくなります。そうだよね。不安だよね。寂しいよね。
そんな鳴き声が聞こえてくると、わが家の愛犬のジギーベイとリーティラはじっと耳を澄まして聞いています。あまりに大きな鳴き声が聞こえてくると、心配そうに鼻を鳴らすこともあります。彼らが何をいっているか理解ができるのでしょうね。
この家に住むまでは、動物病院にお泊りをする犬や猫の気持ちをそこまで実感することはなかったように思います。このような環境でなければ体験することはないですから。
最近は鳴き声が聞こえてくると、ペットが癒されるというCDをかけて、床に向かって話すようにしています。「大丈夫よ。心配ないよ。」って。