犬との暮らしで知っておきたいこと Vol.7

【犬飼いTIPS】この酷暑を健康に乗り切るには?

[2018/07/19 6:01 am | 編集部]

ここ数日、体温より高い気温のニュースでもちきりです。熱中症対策もニュースで多く取り上げられ、すでに命を落とした方も出ています。気温が高い季節の熱中症は犬にも同じように起こります。特に犬は散歩が必要なのでより慎重に暑さ対策をする必要があります。暑い夏はまだまだ続きます。いまからでも万全な対策をして、酷暑を健康に乗り切りましょう。

犬の「暑さ」は人間とは違う

犬の平熱は人間より高い37~39℃です。そのぶん、体感温度も高いと言われています。ですから、寒さは人間よりも強く、暑さは人間よりも弱いと感じているかもしれません。犬は汗腺が足の裏の肉球にしかないので、特に暑いときの体温調節が苦手です。ですから、暑いときは舌を出してハアハアと呼吸をして体温を一定に保つという行動をとります。しかし、人間と同じように暑さに強い犬と弱い犬がいます。寒い地域で産まれた犬は暑さに弱く、また短毛種よりも長毛種の方が暑さに弱いと言われています。とはいえ、どんな犬でも酷暑ともなれば熱中症対策は必要です。最悪の場合は死に至ることもあるので、飼い主がしっかりと考えてあげましょう。

犬にはどんな暑さ対策が有効なの?

1.エアコンを稼働する

夏の暑さ対策には一番有効です。電気代が気になるところですが、節電と考えてONとOFFを繰り返すよりも、一定の温度を保ちながら稼働させ続けたほうが安く済みます。温度も27~28℃くらいが最適でしょう。ただし、冷気は下に溜まりますので、冷えすぎないように愛犬の様子を見ながら温度調節をしていきましょう。

 

2.扇風機はサーキュレーター的な利用をする

犬は扇風機の風に直接当たることはあまり好みません。コードや羽根もいたずらしたときに危険なので、使用時にはそれなりの対策が必要です。そのため、扇風機は犬にとってそれほど有効な暑さ対策ではないようです。ただし、エアコンと併用した場合は、サーキュレーター的な使用をすることでエアコンの温度を下げることなく、電気代を節約しながら、快適な温度を保つことができます。羽根を上向きに固定して有効に利用するとよいでしょう。

 

3.ケージは窓から離れたところに設置する

特に留守番時にケージを使用する場合は、直射日光が当たらない場所にケージを設置するようにしましょう。カーテンをしていても窓の近くは温度が高いのです。暑くてもケージの中では動きが制限されているので移動することができません。夏場は涼しい場所を選んで設置しましょう。

4.飲み水はたっぷり用意する

犬も夏場は脱水症状になりやすいので、飲み水はたっぷり用意しましょう。気温が高いと水の鮮度が落ちるのも早いです。いつも新鮮な水が飲めるように、取り換える頻度も多くしましょう。犬によっては水遊びをして水を掻き出してしまうこともあります。水がないという状態にならないように大きめの入れ物で対応しましょう。最近では循環式移動給水器を使用されることも多いようです。気温が高いときはフィルターが汚れるのも早いので、こまめに点検しましょう。

 

5.ペットひんやりマットなどを用意する

大理石、タイル、アルミなどを素材にしたペット用ひんやりマットを用意するのもひとつの方法です。最近では冷感素材のマットやベッドも販売されています。サイズや素材もさまざまなので、愛犬の大きさや性格に合わせて用意するとよいでしょう。

6.凍らせたペットボトルを部屋に置いておく

大きめのペットボトルであれば長時間の対応ができます。犬が乗ったり、外側に付いた水滴を舐めたりすることができるのでとても効果的です。費用もかからない嬉しい対策ができます。ただし、噛んで遊んでしまう場合には溶けたときに室内が水浸しになる可能性があります。愛犬の性格や行動を見ながら置くようにしましょう。

7.遮光カーテンにする

部屋のカーテンを遮光度数が高いものに変えると、部屋の温度の上昇をかなり防ぐことができます。日当たりのよい時間はカーテンを閉めるだけでかなり違います。部屋が暗くなるのが難点ですが、半分だけでもかなり違うので試してみるとよいでしょう。

 

8.遮光シートを窓に貼る

窓に直接に遮光シートを貼るのもひとつの方法です。部屋の温度の上昇をかなり抑えることができます。

9.すだれを窓の外に垂らす

窓の外にすだれを垂らすことで、窓に光が差し込まなくなります。部屋の温度の上昇をかなり抑えることができます。よしずを立てかける方法もあります。犬にもいたずらをされることがないので、ひと夏を通してとても有効な暑さ対策といえます。

10.散歩の時間を考える

夏場の散歩は早朝や夕方以降に行くようにしましょう。犬は人間よりも体高が低いため、地面の温度を感じやすいのです。炎天下のアスファルトは50~60℃に上昇します。肉球をやけどすることもあります。夕方早い時間に散歩に行く際には、一度地面を触って熱さを確認してから出発するようにしましょう。また、短毛種の場合には日焼けをすることがあります。冷感素材の洋服を着せるなどして防ぐことも大切です。水分補給も忘れずにしてあげましょう。

 

11.クルマでもエアコンを使用する

犬と一緒に車で外出することもあるでしょう。夏場は室内と同じようにエアコンを使用しましょう。車内の温度の上昇を防ぐために窓にスクリーンを貼ったり、吸盤式の日よけを付けることも有効的です。車内でも快適に過ごせるように工夫が必要です。短時間でもクルマを停めて愛犬を置き去りにしないでください。車内はエンジンを切った直後から温度が上昇します。最悪の場合は戻ったときには愛犬がぐったりしている、動かないこともあります。絶対にしないでください。

愛犬を暑さから守るのは飼い主の大切な役目

犬は言葉を話すことができません。体調不良でも伝えることができません。飼い主が気付いたときにはぐったりしていたということがないように、暑い日には特に気にかけることが大切です。特に外出が多い飼い主は十分な対策をとる必要があります。また、散歩の時間帯もその日の天気によって十分に考える必要があります。今後も酷暑が続きます。愛犬が快適に夏を過ごせるように万全な対策をしてあげましょう。

[編集部]