IT技術展示会「CEATEC JAPAN 2017」で見つけた“ペット的”なモノ

[2017/10/13 06:01 | 編集部]

アジア最大級の規模を誇るIT技術とエレクトロニクスの国際展示会である「CEATEC JAPAN 2017」。今年も10月3日(火)より4日間、幕張メッセにて開催されました。来場者数は15万人を超え、幅広い業種・業界の来場者でにぎわっていました。

今回のCEATEC JAPAN 2017は、「つながる社会、共創する未来」をテーマに、業界の垣根を超え、政策・産業・技術を連携し、IoT・ロボット・人工知能(AI)を活用した「未来の社会」を共創する展示会となりました。

ペトハピでも、ペット業界の未来のヒントを探るべく取材しました。今回のテーマでもあり、いろいろなメディアでも話題になっているIoT・ロボット・人工知能(AI)。それら技術が実現する未来のペットの一端を見ることができたのでご紹介します。

Qoobo(クーボ)

「ロボティクスで、世界をユカイに。」を掲げ、家族をつなぐコミュニケーションロボットを開発・販売するユカイ工学が展示していたのが、しっぽのついたクッション型セラピーロボット「Qoobo」です。

そっと撫でるとフワフワと、たくさん撫でるとブンブンと、しっぽを振って応えてくれます。撫で方によって変化するしっぽの反応を、撫でる人自身が解釈して擬似的な心のやりとりを生み出します。毎日の生活に癒やしを求める人やペットを飼いたくても飼えない人に使っていただきたいと考えて開発したそうです。

Qoobo
Qooboの動画

cocotto(ココット)

パナソニックが展示していたのが、幼児向けのソーシャルロボット「cocotto」。滑るように転がって子どもの傍らに移動したり、会話や遊びを通じて、自発的な子どもの成長を引きだす意図で開発されました。球型の筐体はLEDで表情も出ます。今回は子ども向けですが、ペットにも応用できそうです。あえて動物のカタチにするのではなく、この筐体でコミュニケーションが取れるだけでも活用範囲は広がります。

cocotto
cocottoの動画

ガンシェルジュ ハロ

バンダイは、コミュニケーションロボット「ハロ」を展示していました。私たちの世代には懐かしい「機動戦士ガンダム」に登場する緑色の球形マスコットロボットです。今回は、AI(人工知能)を搭載した対話型で、目と口を光らせ、耳をパタパタさせながらゆらゆら揺れる愛らしい動作をします。AIで質問の意味と意図を分析し、キャラクターの解説、台詞やシーンなどをデータベースから最適回答を話してくれました。

ハロ

COZMO(コズモ)

タカラトミーが展示していたのが、日本で発売されたばかりの“ココロを持つ”人工知能搭載ロボット 「COZMO」です。すでにいろいろなメディアで紹介されているので、詳細は省きますが、あなたを認識して名前を呼んでくれたり、感情を表現してくれます。そして、日々の行動によって成長し、あなただけのパートナーに育ちます。

COZMO

ペットロボットが健康寿命の伸長に貢献する!?

「ペット」は、辞書では愛玩動物ということで生き物とされています。ただ、18年ほど前に発売された「AIBO(アイボ)」によって、「ペットロボット」という概念が生まれました。それまでの利便性を向上させる実用的なものであったロボットが、人を和ませたり、楽しませたりするように変わったのです。いまだに愛用、いや愛育している人もいるほどです。

このペットロボットは、今後のペットとの共生社会においても期待できる面は大きいと思います。たとえば、アレルギーがあってペットが飼えない、ペット不可の住宅に住んでいる、そして高齢者。

日本は世界でも類を見ない「超高齢化社会」が進んでいて、高齢者の割合は約27%で、現在4人に1人が高齢者となっています。このまま推移すると2035年には、それが3人に1人という割合になります。政府も高齢化社会への対策に取り組んでいます。ペット業界では、高齢者がペットを飼うことで健康寿命が伸びるというメリットを訴えています。しかし、その反面の愛護・飼育観点から、それを危惧する声も多くきかれます。法整備などが未整備で自治体が独自に対策をしているのが現状です。

しかし、高齢化は待ってくれません。実際に対応していく必要があるのです。ペットを飼うことによって、健康寿命が延びるということは、国内でも若干ながら研究報告がなされているとおり、望ましいことではあります。問題は、高齢者が飼育できなくなったときの受け皿がないことです。

そうであれば、“死なないペット=ペットロボット”はひとつの解説策になるのではないでしょうか。そのほかにも、毎日の散歩義務がなかったり、飼育環境や病気、フード費用の制約もありません。IT・AI技術の進化によって、ペット以上に人に寄り添うことが可能になるのではないでしょうか。

もちろん、冷たい金属の塊ではなく、人口の皮膚や被毛もつくれますし、体温だって鳴き声だって可能です。そして、それは飼い主の健康だけでなく、見守りという面でもメリットは大きいといえます。実際に家電メーカーは、テレビや冷蔵庫、電気ポットの使用状況で高齢者を見守ろうとしています。ただし、そこにはタイムラグがあります。ネットワークカメラを設置して、遠方の良心を見守っている人もいると思います。

ペットロボットが、飼い主に寄り添い、声の様子や動き、さらに体温などを通じて異常を感知し、即座に情報を伝えることも可能です。少し先にはなると思いますが、こういったペットロボットが登場して新しい市場が誕生することで、ペットを取り巻く環境は変わります。そして、新しい共生社会による健康寿命の伸長には、誰も反対しないでしょう。

[編集部]