新生活を始めるうえで、まずは揃えたいのが「空気清浄機」。何しろ13歳以上の日本人の65%が花粉症に悩まされているという(サイクスのWeb調べ)。確かに満員電車に乗って通勤・通学していると、左右のお隣さんどちらか、もしくは両側の人がマスクをしている!
一般的には国民の30%程度とされているが、満員電車での実感を加味すると、やはり65%以上というのが正しいような気がする。
もっとも多いのはスギ花粉症で、2月~4月にかけて日本を南から北にかけて縦断する。なので現在、“絶賛!花粉症”という人も多いだろう。しかし、それをやり過ごしても、4月からはヒノキ、そして春から初夏にかけてはイネ科の花粉症が続く。夏から秋にかけては、ブタクサの花粉症シーズンだ。筆者もスギはまったく症状が出ないが、イネ科とブタクサで春~秋までやられるタイプ。
そのほかにもいろいろな花粉症があり、日本は年がら年中、何かの花粉がピークになっていて、誰かが目や鼻を真っ赤にしているというのが現状だ。
ここでは、花粉と戦うこと十年以上、家電を紹介して十年以上、アキバに通い続けて40年という筆者が、新生活のスタートに合わせて買いたい空気清浄機を3台ピックアップした。
花粉に悩む同士よ! 今こそ涙と鼻水を断ち切るのだ!
小さくてもパワフル! ワンルームでひとり暮らしにピッタリ! cado 空気清浄機(AP-C110)
デザイン家電に興味がある人なら、言わずと知れたcadoの空気清浄機。数々のデザイン家電を送り出す同社の中でも、世界的に権威のあるデザイン賞「レッドドット・デザインアワード」を2013年に受賞したのが本製品だ。
空気清浄機とは思えないデザインながら、電源ボタンや風量調整、タイマーなどのわかりやすいボタンなど、家電としてのデザインも秀逸だ。空気清浄機というよりは、アートとして、机の上や家具の上に飾りたくなる。とくに注目すべきは、継ぎ目のないアルミボディと「cado」のロゴ。いやらしくない高級感と、ほかのインテリアを壊さない協調性あるデザインが特徴的だ。
空気清浄機としての機能も保証付き。上部から吸い込んだ空気を、円筒状の銀イオン抗菌HEPAフィルターで清浄。ウイルスやカビ、細菌などの繁殖を押さえフィルターで捕獲する。もちろん、PM2.5と呼ばれる極小の微粒子を捕らえられるフィルターだ。
電源を入れると内部がブルーに光るが、これはデザインではなく、同社独自のフォトクレアシステムというフィルターを活性化する機能。本製品には、ペット臭やトイレ臭などのガス系を消臭する活性炭フィルターを内蔵しているが、ニオイを吸収するに伴い、消臭効果が低下する。これを独自のフォトクレアシステムによって、洗浄・活性化することで消臭機能を長持ちさせる。また、フィルターの洗浄効果もあるので、つねにキレイなフィルターで空気を清浄できるようになっている。
こうしてキレイになった空気は、ボディとスイッチのすき間から全方位360度に風を吹き出し、空気を循環させる。フィルターの交換目安はおよそ1年と短いが、活性炭とHEPAフィルターが一体になったカセット方式(同社の通販で税込6750円)で、空気清浄機能はつねに新品同様の性能を維持できるようになる。
最大12畳の部屋に対応できるので、ひとり暮らしのワンルームに向いているだろう。活性炭とフォトクレアシステムがあるので、ペットと同居という場合にもオススメできる。
ここではゴールドを紹介したが、ほかのカラーバリエーションとしてブラックとシルバーがある。また、本体価格の桁が変わってくるが、輪島塗仕様の朱が美しい「根来」と、漆黒の黒地に金の波と鳥の柄が映える「波千鳥」も用意されている。
風が直接当たらない! ペット臭もグングン吸い取るパワフルさ! BlueAir Blue Pure 221 Particle and Carbon
空気清浄機に求めるのは、とにかく消臭効果! という人にオススメするのは、BlueAirの空気清浄機。IKEAやVOLVOと同じスウェーデンからやってきたメーカーだけに、超シンプルでオシャレなデザインが特徴。そのなかでもオススメしたいのが、最新モデルのBlue Pure 221 Particle and Carbonだ。
本体の下半分は、4方向から空気を吸い込み洗浄する特大4.4cm2のフィルターを持つ。つまり、2.2m四方のフィルターが折り込んで搭載されている。さらに、その内側には、合計1.2kgの活性炭を搭載。外側のフィルターで花粉などの微粒子が取り除かれ、内側に入った空気は大量の活性炭フィルターを抜け、ガス成分のニオイを除去される。
ここまで大量の活性炭を搭載してる空気清浄機は少なく、ペット臭やトイレ臭、生ゴミ臭など、ほとんどのニオイを一瞬で消し去ってしまう。この空気清浄機なら、香り立つ淹れたてのコーヒーを4方の吸気口に置いても、上部の排気口からはまったくコーヒーの香りがしないほどだ。
ペットを多頭飼いしたり、ニオイの強い種のペットを飼っている人など、ペット臭に悩んでいるならば、ぜひオススメしたい。薬剤を一切噴霧せず、オゾンなどの気体も使わずに消臭できるので、ペットにも子どもにも安心の空気清浄機だ。なお、フィルター交換の目安は、およそ半年となっている。
本体上部には、扇風機と同様の大型ファンが入っている。一般的な空気清浄機に比べるとファンが非常に大きいので、回転速度を落としても十分な風量が得られるため、運転音が非常に静かだ。回転速度の切り替えは、blueのロゴが入った部分をタッチするごとにOFF+3段階で切り替わる。現状の風量は、ボタンのまわりにある3つの白いLEDで表示され、時間が経つと消灯する。夜通し運転していても、LEDの明るさが気にならないだけでなく、静かな運転音なのにパワフルに部屋の空気をキレイにしてくれる。
真っ白なデザインは、和室でも洋室でも、どんなインテリアにも馴染み、本製品が空気清浄機であることを忘れさせてくれるだろう。また、キレイな空気は、上部から排出されるのでサーキュレーター代わりにエアコンと併用してもいい。
大型ファンのため最大39畳まで、これ1台で対応できる。パワフルな空清機能と消臭能力、どんな部屋に置いても馴染むデザインは、マンションなど間取りがつながった空間や、吹き抜けのある空間で、たくさんのペットと一緒に暮らすオーナーにオススメだ。
小さな子どもやペットと一緒に夏も快適! シャープ「蚊取空清」(FU-GK50)
さらに、これからの季節は花粉だけではなく、蚊にも悩まされることになる。そんなときにオススメしたい空気清浄機もある。
蚊が媒介する病気が蔓延する東南アジアで大ヒット! それを国内で販売したところこれまた大ヒット! というシャープの空気清浄機「蚊取空清」。ヒットの秘密は、薬剤など一切使わなくても、わんさか蚊が取れるという、世界初の蚊取り機能を搭載したところにある。
背面には蚊をおびき寄せる青紫のLEDライトがぼんやり光り、空気吸入口は蚊が思わず身を寄せたくなる大きさ。しかし、その穴に入り込むと、渦巻く気流に巻き込まれ、本体内部にある粘着シートで捕獲されるというものだ。誘引する薬剤や殺虫成分はまったくないので、赤ちゃんや小さな子ども、ペットがいる家庭でも安心して使える安全な蚊取り機能。
粘着シートの交換目標はおよそ2カ月なので、購入したらひと夏は持つという計算。消耗品として別途購入が可能で1枚1400円なので、60日間持つ殺虫剤や蚊取り線香と比べてもさほど高くはないだろう。
また、空気清浄機としての機能は、ほかのシャープ製プラズマクラスター搭載の空気清浄機とまったく同じ。最大23畳の部屋(プラズマクラスター発生器としてはおよそ14畳)まで対応できるので、ひとり暮らしのワンルームから、ファミリー向けのリビング用としても活躍するサイズ。8畳間ならおよそ12分で部屋全体の空気をキレイにできる計算だ。
空気清浄機の要となるフィルターはHEPAフィルターなので、花粉はもちろん、極小の黄砂やディーゼルの粉塵など、PM2.5と呼ばれる類から料理の煙までキャッチ。浮遊菌やウイルスは、プラズマクラスターで無力化して捕獲できる。しかも、フィルターの交換目安は、およそ10年なのでメンテナンスフリーと考えてもいいだろう。
さらに、HEPAフィルターとは別に活性炭フィルターも搭載している。こちらはガス系のペット臭やトイレ臭、生ゴミなどのニオイをグングン吸い取ってくれる。
赤ちゃんやペットのいる家庭にうってつけのとなる空気清浄機。それがシャープ「蚊取り空清」だ。