ペット共生型の有料老人ホームが大阪に誕生

ペット用品の通信販売でお馴染みの「PEPPY」を運営する新日本カレンダーは、人とペットの共生を前提とした住宅型有料老人ホーム「ペピイ・ハッピープレイス TAMATSUKURI」を2017年11月に開設予定です。

ペット飼育可の施設はいろいろありますが、それはあくまでもペット「可」であり、ペットが苦手な入居者も混在している中、飼い主には制約も多く、周囲への気配りなど余儀なくされる現状があります。この「ペピイ・ハッピープレイス TAMATSUKURI」は、ペットと共生することを入居条件としており、「これからもずっとペットと一緒に暮らしたい」と考える高齢者に長く安心して暮らせる住まいを提供したい、というコンセプトのもと誕生。

施設は地上9階建てで延べ床面積は3687㎡。19タイプ45室が用意され、全室入口部分にはペットシッティングエリア（鍵付き室内ドア完備）が設置されています。

猫専用の部屋には、キャットウォークとキャットタワーが設置され、愛猫用にもう1枚室内ドアを設置し飛び出し事故を防ぐつくりとなっています。また、愛猫の落下事故を防ぐ工夫を備えたプライベートなガーデンテラスまで設置されるとのこと。

愛犬との暮らしは、クローゼット下部に収納機能を損なうことなく、愛犬のベッドスペースを用意し、夏も涼しいタイル仕上げとなっています。玄関には折り畳みベンチが設置され、外出後には愛犬の足を拭いてあげるための配慮がなされています。また、大型犬にも対応した部屋タイプも用意されているとのこと。

さらに、全室共通でペットの落下事故を防ぐバルコニー設計、ペット用ドアを設置したサニタリールーム、24時間換気システムでニオイ対策も万全のペットのトイレスペースなどが用意されます。

居住スペース以外では、9階に露天風呂付大浴場、屋上にはドッグランを設置。2階には居住者向けの「HIMEDIC玉造訪問看護ステーション」とペット向けの「ペピイの訪問看護（仮称）」が併設予定。1階には入居者専用のペットの診察室をはじめ、犬の保育園やトリミング、飼い主向けセミナーなどを実施するテナント施設も併設されます。

一部のサービスでは一般の飼い主の利用も可能で、隣地にある大阪ペピイ動物看護専門学校がその一部を利用し、高齢者飼い主と学生、ペットがともに活かし合い共生する場づくりも行っていくとのこと。ほかにも、PEPPY、高度二次診療病院のネオベッツVRセンター（記事はこちら）、大阪どうぶつ夜間急病センター、大阪市獣医師会なども隣接し、医療からペット用品まで充実した施設となっています。

そして、施設には24時間スタッフが常駐し、人とペットの両方に精通したスタッフ毎日の暮らしをサポート。入居者には、ワクチン接種や健康診断、避妊・去勢手術、在宅動物医療サポートなどの「ペットメディカルケアサービス」、飼育・しつけ相談やペット連れイベント企画などの「共生サポートサービス」、トリミングや散歩代行、ペットシッターなどの「各種サービスの手配代行（実費負担）」といったサービスを利用することも可能。

万が一、ペットが亡くなった場合は、施設内で「お別れ会」や葬儀などが行え、新しい同居ペットの紹介などのサポートも実施。また、入居者がペットのお世話をできなくなった場合でも、施設での引き取りや里親譲渡などを行っていくとのこと。

まさにペットとの共生を実現した施設となりそうです。高齢者のための施設ではありますが、ペットの飼い主としては、こうした施設が誕生するのはうれしいものです。